定年退職を迎えた後も、働き続けようと考えている方も多いでしょう。

2022年4月、年金制度の改革により、シニアが働きやすい環境がますます整うようになります。

人口減少が続く日本では労働力としてシニアに期待する向きもあり、「働く側」「雇う側」ともに、長く働くことにメリットを感じやすいかもしれません。

一方で、現役時代と同じペースで働けるかと言われれば、難しい側面もあるでしょう。

役職定年という言葉もある通り、一定の年齢を過ぎれば第一線から外れますし、健康面での不安もあります。

そこで頼りになるのは「公的年金」。

男性の場合、厚生年金と国民年金をそれぞれ平均月額でいくら受給しているのでしょうか。

公的な資料を参考に紐解いていきましょう。

【注目記事】夫が先に亡くなったら、妻がもらえる「遺族厚生年金」の受給額はいくら?

厚生年金を男性はいくら受給しているのか

厚生労働省が2021年に公表した「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2021年度末時点での厚生年金の受給者数は1610万133人です。

このうち男性の受給者数は1071万6244人。およそ67%を占めています。

こちらの資料から、男性が受給する厚生年金の受給額平均と分布についてまとめてみました。

厚生年金の平均月額

〈全体〉平均年金月額:14万4366円

  • 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万3808円

※国民年金の金額を含む

年金月額ごとの受給者数についても見ていきましょう。

【男性】厚生年金月額階級別の老齢年金受給者数

  • 1万円未満:7万2507人
  • 1万円以上~2万円未満:1万2071人
  • 2万円以上~3万円未満:5395人
  • 3万円以上~4万円未満:1万170人
  • 4万円以上~5万円未満:3万714人
  • 5万円以上~6万円未満:6万7421人
  • 6万円以上~7万円未満:16万3063人
  • 7万円以上~8万円未満:24万4810人
  • 8万円以上~9万円未満:24万2657人
  • 9万円以上~10万円未満:27万3243人
  • 10万円以上~11万円未満:35万350人
  • 11万円以上~12万円未満:43万8383人
  • 12万円以上~13万円未満:51万8659人
  • 13万円以上~14万円未満:60万8992人
  • 14万円以上~15万円未満:70万4371人
  • 15万円以上~16万円未満:79万3583人
  • 16万円以上~17万円未満:88万4219人
  • 17万円以上~18万円未満:94万8543人
  • 18万円以上~19万円未満:94万2288人
  • 19万円以上~20万円未満:87万9047人
  • 20万円以上~21万円未満:75万7129人
  • 21万円以上~22万円未満:59万345人
  • 22万円以上~23万円未満:41万4195人
  • 23万円以上~24万円未満:28万2665人
  • 24万円以上~25万円未満:19万63人
  • 25万円以上~26万円未満:12万1426人
  • 26万円以上~27万円未満:7万5194人
  • 27万円以上~28万円未満:4万4547人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2741人
  • 29万円以上~30万円未満:1万807人
  • 30万円以上~:1万6346人

全体の平均は14万4366円ですが、男性の平均は16万4742円です。

ボリュームゾーンは17万円以上~18万円未満であることもわかりますね。20万円を過ぎると急激に減少していきます。

続いて国民年金についても見ていきましょう。

国民年金を男性はいくら受給しているのか

国民年金とは、日本に住む20~60歳未満の全ての方が加入する公的年金のことです。

自営業者やフリーランス、専業主夫であった方などは、国民年金のみの受給となります。

受給者数は全体で3328万1594人。そのうち男性は1445万3993人です。

国民年金の平均月額

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6252円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

【男性】国民年金月額階級別の老齢年金受給者数

  • ~1万円未満:1万2467人
  • 1万円~2万円未満:5万8554人
  • 2万円~3万円未満:21万6991人
  • 3万円~4万円未満:68万1950人
  • 4万円~5万円未満:134万1815人
  • 5万円~6万円未満:313万9242人
  • 6万円~7万円未満:859万4057人
  • 7万円以上:40万8917人

平均は5万9040円、ボリュームゾーンは6万円~7万円未満です

厚生年金に比べて、受給額はそれほどばらけていません。

国民年金は収入に限らず一律の保険料を納めるため、個人差が出にくいと考えられます。

年金から考える「将来計画」

厚生年金と国民年金の受給額についてまとめてきました。

男性の場合、平均受給額は厚生年金の人で16万4742円、国民年金の人で5万9040円でした。

こちらの年金で将来を暮らすと想定した場合、どのような印象を持たれるでしょうか。

また厚生年金は現役時代の収入によって受給額が変わるため、平均通りの年金が受け取れる保証はありません。

将来計画を立てる場合、最低限するべきことは下記の通りです。

年金見込額を知る

現在受給されている年金の額を見ることで、おおよその目安はつかめました。しかし、大切なのは自分の見込額。

ねんきんネットやねんきん定期便などを確認し、シミュレーションしてみましょう。

年金を増やす方法を検討する

確認した結果、年金見込額が想定より少ないこともあるでしょう。

厚生年金の受給額は、「平均標準報酬額×5.481/1000×加入(勤務)期間」で求められます。(2003年4月以降の加入の場合)

つまり、「給料を上げる」もしくは「加入期間を延ばす」ことができれば、年金受給額をあげられます。

年収アップを目指し、スキルアップや転職なども視野に入れてみましょう。健康でいられる限り、長く働くことも有効ですね。

国民年金に関しては、未納期間がないかのチェックも怠らないことがポイントです。

資産を形成する

年金以外に老後は2000万円が必要という「老後2000万円問題」を聞いた方も多いでしょう。

実際には2000万円が誰にでもあてはまる数字ではなく、あくまでも参考値となります。

ただ資産を形成しておくことは必要になるでしょう。

この場合、ただ銀行預金だけで貯めるのは少しもったいないかもしれません。

低金利の現代、銀行に預けるだけでは思うように増やせない時代となりました。

余裕資金が貯まった時点で、長期間の運用にチャレンジしてみるのもいいでしょう。

もちろん周知のとおり、運用には元本割れのリスクもあります。貯蓄においては「とれるリスクの範囲」をしっかり考慮し、自分に合う方法ですすめることが鉄則となります。

参考資料

LIMO編集部