読み切れない投資環境
トランプ大統領の議会演説が終わり、ひとまずマーケットには安心感が広がっています。2017年3月1日の東京市場では、ドル円相場が112円台から113円台半ばまでドル高になり、これを好感して日経平均も+274円55銭上昇しました。
しかし、極度のドル高や貿易不均衡を良しとしないトランプ政権のもとでは、120円を目指す円安基調に戻ったと考えるのは難しいかもしれません。また、米国にビジネスを依存する企業の場合、米国への輸出は関税などでハンディを負うことが予想されうるうえ、これがどの程度企業業績にインパクトを与えるのか、議会演説では明らかになりませんでした。
世界景気は持ち直し基調を続けていると考えられますので、株式投資には悪くない環境と言えます。その一方で、トランプ政権の政策はまだまだ見通せない要因が多く、投資先をどうするかお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
マネックス証券、2017年2月20日-2月24日の売れ筋投信ランキングを見る
このような問題意識をもって、マネックス証券の2017年2月20日-2月24日の売れ筋投信ランキングを見てみましょう。
第1位:ひふみプラス
第2位:資源ツインαファンド(通貨選択型)ブラジルレアルコース
第3位:日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)
第4位:日経225ノーロードオープン
第5位:楽天日本株4.3倍ブル
第6位:日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)
第7位:グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンド(毎月分配型)
第8位:ニッセイ外国株式インデックスファンド
第9位:ニッセイ日経225インデックスファンド
第10位:SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ
いかがでしょうか。以前こちらでもご案内した「ひふみプラス」の根強い人気がわかります。それ以外を見ると、ブラジルレアルに関連する毎月分配型投信、内外のインデックス投信が並んでいます。顔触れは従来とそれほど変わりません。
そんな中、ランクインしてきたのが第10位の「ジェイリバイブ」です。今回はこの投信を取り上げてみます。
「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」とは
この投信は2006年7月に設定されており、2017年2月10日付月報によれば、その純資産総額は61億円ですが、マザーファンドの規模は130億円です。運用はSBIアセットマネジメントが行っていますが、エンジェルジャパン・アセットマネジメントが助言を行っています。
堅実に成長する企業ながら株式市場の評価が低いものを狙うという投資スタンスで運用されており、取材をベースにしたボトムアップで約50銘柄に投資を行っています。
ちなみに、同月報における投資先上位10社は、ニチハ(7943)、東京精密(7729)、ヒラノテクシード(6245)、SHOEI(7839)、福井コンピュータホールディングス(9790)、日進工具(6157)、前田工繊(7821)、プレステージ・インターナショナル(4290)、ユーシン精機(6482)、内外トランスライン(9384)となっています。
いかがでしょうか。外部環境が不透明感を高める中、しっかりした内容の中小型株に分散投資するという投資戦略もありだと思います。みなさまのご参考にしていただければ幸いです。
LIMO編集部