自転車加害事故の割合
一般社団法人日本損害保険協会が公表した「知っていますか?自転車の事故~安全な乗り方と事故への備え~」によると、自転車による加害事故は1万3982件で、自転車事故全体に占める割合は20.7%に及びます。
このうち「安全運転義務違反」による加害事故は58.3%と、最も高い割合で発生しています。
【安全運転義務違反の具体例】
- ハンドル操作不適:片手運転など、他人に危害を及ぼすような運転をした場合。
- ブレーキ操作不適:ブレーキのかけ方が甘いなど、他人に危害を及ぼすような運転をした場合。
- 前方不注意:ぼんやりしながら「漫然運転」したり、他の事物に気を取られて「脇見運転」したりして前方への注意を怠り、他人に危害を及ぼすような危険な運転をした場合。
- 動静不注視:いわゆる「だろう運転」のように、車や歩行者など相手の存在を認識しているにもかかわらず、危険はないだろうと判断して相手の動静に対する注視を怠るような運転をした場合。
- 安全不確認:前方や後方、左右の安全確認が不十分だったことにより、相手の存在を見落としたりして発見が遅れたりすることをいい、交差点で他の自動車に気を取られ、歩行者を見落としてしまうようなケース。
- その他:歩道における徐行など、その場の状況に応じた安全な速度や方法で運転しない場合など。
自転車保険義務化の自治体が増える背景には、こうした自転車事故による被害に対し、加害者側に高額賠償を命じるケースが増えていることが挙げられます。
なかには、小学生や高校生が1億円近い賠償を命じられたケースもあります。歩行者に対する事故の場合、運転手の年齢は考慮されません。
次の項目では、より詳しい高額賠償の実例を見ていきましょう。