ウエスト・サイド・ストーリー「リメイク版とオリジナル」どこがちがう?

1961年版の『ウエスト・サイド物語』は、現地ニューヨークで撮影を行い、「移民」と「不良」に大きくフォーカスを当てた作品です。

基本的なストーリーは、オリジナルに忠実

基本的な話の筋は、これまでのオリジナル版に忠実です。

そのうえで、細かい描写がブラッシュアップされ、現代人の「気づき」にも繋がるようなシーンに仕上がっています。

60年前ではありえないカメラワークのオープニング。かつてはビルの屋上で「アメリカ」が歌われた名シーンは、今回は路上のオープンセットで撮影され、ダイナミックなミュージカルシーンとなりました。

ベルナルド・マリア兄妹のキャスティング

1961年公開の映画版でプエルトリコ系の兄妹を演じたのは、いずれもラテンアメリカにはルーツのない俳優たち。ベルナルド役のジョージ・チャキリス(ギリシャ系)、マリア役のナタリー・ウッド(ロシア系)です。その他キャストも大半がプエルトリコ系ではなかった、とのこと。

今回のリメイク版では、キューバ移民を両親に持つデビッド・アルバレスがベルナルド役を、母親がコロンビア系であるレイチェル・ゼグラーがマリア役を好演。ともにラテンアメリカにルーツを持つ役者が起用されています。

ちなみに、オリジナル版でベルナルドの恋人・アニタを演じたリタ・モレノは、今作で製作総指揮をつとめ、かつ新たな役どころとして出演しています。