バッターのレベルの高さ

1番から9番までホームランを打てる打者が揃っています。例えば、同地区のヒューストン・アストロズはアルバレス選手の33本を筆頭に、ホームラン25本以上を放ったバッターがスタメンに3人、名を連ねていました。

マリナーズ、アスレチックス、レンジャーズにも30本以上ホームランを放つバッターが在籍しており、長打を打たれるリスクはNPB時代よりも高くなっています。また、どのチームの選手もスピードボールに強い点が特徴です。

150km/hを超えるフォーシーム・カットボール・ツーシームを投げるピッチャーはMLBに数多くいますので、各バッターはスピードボールに目が慣れています。

ミートがしにくいインハイやアウトローを攻めないと空振りは取りづらく、NPB時代よりもボールの威力だけで打ち取れる場面は減っています。ですが、大谷選手は落差のあるスプリットと鋭く変化するスライダーを持っており、ストライクゾーンを幅広く使えます。

緩急を付けてバッターのタイミングを外し、相手に的を絞らせません。さらに、昨シーズン途中からバッターの手元で変化するカットボールを織り交ぜ、少ない球数でバッターを打ち取っています。

[表3]大谷翔平・配球面での変化

※MLB Savant”Shohei Ohtani”をもとにLIMO編集部作成