2022年に入っても新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きく、年金を中心として社会保障についての関心が高まっています。
そうした中、2021年12月に発表された厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」が注目されています。
背景としては、厚生労働省が、同資料の中で、「何人が、いくらの年金を月額平均あたり受給しているか」について開示しているからです。
「そもそも年金なんて現役世代が引退することにはもらえんじゃないの?」
「自分の年金額についてはよくわかっていないし、不安」
「将来、いくらの年金がもらえるのか全く見当がつかない」
このような疑問を持つ人も多いのではないかと思います。
今回はこうした疑問に対して年金受給している人のデータをもとに、「厚生年金を月額平均が10万円を受給する人」が何人ほどいるのか、また全体の何パーセント程度いるのかについて見ていきましょう。
厚生年金をどのくらいの人が月額平均いくらもらっているか
はじめに、厚生年金保険(以下、厚生年金)の男女合計の総数における年金月額階級別の老齢年金受給者数を見ていきましょう。
厚生年金の受給者数は国内全体で1610万133人にいます。
では、皆さんは月額平均でいくらの年金を受給しているのでしょうか。1万円レンジごとに受給者数を見ていきましょう。
厚生年金の年金月額階級別の老齢年金受給者数のデータ
- 1万円未満:10万511人
- 1万円以上~2万円未満:1万8955人
- 2万円以上~3万円未満:6万6662人
- 3万円以上~4万円未満:11万9711人
- 4万円以上~5万円未満:12万5655人
- 5万円以上~6万円未満:17万627人
- 6万円以上~7万円未満:40万1175人
- 7万円以上~8万円未満:69万4015人
- 8万円以上~9万円未満:93万4792人
- 9万円以上~10万円未満:112万5260人
- 10万円以上~11万円未満:111万9158人
- 11万円以上~12万円未満:101万8423人
- 12万円以上~13万円未満:92万6094人
- 13万円以上~14万円未満:89万7027人
- 14万円以上~15万円未満:91万3347人
- 15万円以上~16万円未満:94万5950人
- 16万円以上~17万円未満:99万4107人
- 17万円以上~18万円未満:102万4472人
- 18万円以上~19万円未満:99万4193人
- 19万円以上~20万円未満:91万6505人
- 20万円以上~21万円未満:78万1979人
- 21万円以上~22万円未満:60万7141人
- 22万円以上~23万円未満:42万5171人
- 23万円以上~24万円未満:28万9599人
- 24万円以上~25万円未満:19万4014人
- 25万円以上~26万円未満:12万3614人
- 26万円以上~27万円未満:7万6292人
- 27万円以上~28万円未満:4万5063人
- 28万円以上~29万円未満:2万2949人
- 29万円以上~30万円未満:1万951人
- 30万円以上~:1万6721人
こうしてみると厚生年金の月額平均受給額のボリュームゾーンは、月額平均で9から10万円となっています。
そのボリュームゾーンの月額平均受給額は、全体平均の14万4366円であるのと比べるとかなり少ない印象です。
このあたりは、統計でよくみられる「平均値の罠」に陥っているようにも見えます。
厚生年金が毎月10万円の受給額の人は何パーセントいるのか
先ほどのデータをもとに見ていくと、厚生年金を毎月平均で10万円を受給できる人の比率が出ます。
早速計算してみていきましょう。
国内の厚生年金受給者数は1610万133人います。
したがって、全体で見ると以下のような計算となります。
111万9158人÷1610万133人=6.95%
ということで全体の約7%いることになります。
男性で厚生年金が月平均で10万円の受給者数は何パーセントいるのか
先ほどのデータをもとに見ていくと、男性で厚生年金を毎月平均で10万円を受給できる人の比率が出ます。
男性の厚生年金受給者数は1071万6244人います。
したがって、男性に限ってみていくと、以下のような計算となります。
35万350人÷1071万6244人=3.26%
ということで、男性の約3%ということになります。
あらためて、厚生年金保険(以下、厚生年金)の男性の年金月額階級別の老齢年金受給者数は以下の通りとなっています。
1万円レンジごとに受給者数を見ていきましょう。
男性の厚生年金の年金月額階級別の老齢年金受給者数のデータ
- 1万円未満:7万2507人
- 1万円以上~2万円未満:1万2071人
- 2万円以上~3万円未満:5395人
- 3万円以上~4万円未満:1万170人
- 4万円以上~5万円未満:3万714人
- 5万円以上~6万円未満:6万7421人
- 6万円以上~7万円未満:16万3063人
- 7万円以上~8万円未満:24万4810人
- 8万円以上~9万円未満:24万2657人
- 9万円以上~10万円未満:27万3243人
- 10万円以上~11万円未満:35万350人
- 11万円以上~12万円未満:43万8383人
- 12万円以上~13万円未満:51万8659人
- 13万円以上~14万円未満:60万8992人
- 14万円以上~15万円未満:70万4371人
- 15万円以上~16万円未満:79万3583人
- 16万円以上~17万円未満:88万4219人
- 17万円以上~18万円未満:94万8543人
- 18万円以上~19万円未満:94万2288人
- 19万円以上~20万円未満:87万9047人
- 20万円以上~21万円未満:75万7129人
- 21万円以上~22万円未満:59万345人
- 22万円以上~23万円未満:41万4195人
- 23万円以上~24万円未満:28万2665人
- 24万円以上~25万円未満:19万63人
- 25万円以上~26万円未満:12万1426人
- 26万円以上~27万円未満:7万5194人
- 27万円以上~28万円未満:4万4547人
- 28万円以上~29万円未満:2万2741人
- 29万円以上~30万円未満:1万807人
- 30万円以上~:1万6346人
男性の厚生年金の月額平均のボリュームゾーンは、月平均で17万円から18万円となっています。
男性の平均が16万4742円であるのと比べるとやや高めの受給水準がボリュームゾーンとなっています。
女性で厚生年金が月平均で16万円の受給者数は何パーセントいるのか
先ほどのデータをもとに見ていくと、女性で厚生年金を毎月平均で16万円を受給できる人の比率が出ます。
女性の厚生年金受給者数は538万3889人います。
したがって、女性に限ってみていくと、以下のような計算となります。
76万8808人÷538万3889人=14.27%
ということで、女性の約14%ということになります。
あらためて、厚生年金保険(以下、厚生年金)の女性の年金月額階級別の老齢年金受給者数は以下の通りとなっています。
1万円レンジごとに受給者数を見ていきましょう。
女性の厚生年金の年金月額階級別の老齢年金受給者数のデータ
- 1万円未満:2万8004人
- 1万円以上~2万円未満:6884人
- 2万円以上~3万円未満:6万1267人
- 3万円以上~4万円未満:10万9541人
- 4万円以上~5万円未満:9万4941人
- 5万円以上~6万円未満:10万3206人
- 6万円以上~7万円未満:23万8112人
- 7万円以上~8万円未満:44万9205人
- 8万円以上~9万円未満:69万2135人
- 9万円以上~10万円未満:85万2017人
- 10万円以上~11万円未満:76万8808人
- 11万円以上~12万円未満:57万9740人
- 12万円以上~13万円未満:40万7435人
- 13万円以上~14万円未満:28万8035人
- 14万円以上~15万円未満:20万8976人
- 15万円以上~16万円未満:15万2367人
- 16万円以上~17万円未満:10万9888人
- 17万円以上~18万円未満:7万5929人
- 18万円以上~19万円未満:5万1905人
- 19万円以上~20万円未満:3万7458人
- 20万円以上~21万円未満:2万4850人
- 21万円以上~22万円未満:1万6796人
- 22万円以上~23万円未満:1万976人
- 23万円以上~24万円未満:6934人
- 24万円以上~25万円未満:3951人
- 25万円以上~26万円未満:2188人
- 26万円以上~27万円未満:1098人
- 27万円以上~28万円未満:516人
- 28万円以上~29万円未満:208人
- 29万円以上~30万円未満:144人
- 30万円以上~:375人
女性の厚生年金の月額平均のボリュームゾーンは、月平均で9万円から10万円となっています。
女性の全体平均が10万3808円であるのと比べると同水準がボリュームゾーンとなっています。
【ご参考】国民年金はみんな月平均いくらもらっているか
ここまでは厚生年金を見てきましたが、年金は仕事の仕方で受け取る年金の種類が異なります。
ここでは参考として国民年金の月平均金額についてみていきましょう。
国民年金の年金月額階級別の老齢年金受給者数は以下の通りとなっています。
国民年金も厚生年金と同様に、1万円レンジごとに受給者数を見ていきましょう。
国民年金の年金月額階級別の老齢年金受給者数のデータ
- 1万円未満:7万4554人
- 1万円以上~2万円未満:29万3600人
- 2万円以上~3万円未満:92万8755人
- 3万円以上~4万円未満:284万2021人
- 4万円以上~5万円未満:466万3638人
- 5万円以上~6万円未満:776万979人
- 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
- 7万円以上~:188万2274人
このように国民年金の月額平均のボリュームゾーンは、月平均で6から7万円となっています。
全体平均が5万6252円であるのと比べると若干高い水準です。
男性で国民年金を毎月平均いくら受給しているのか
あらためて、国民年金の男性の年金月額階級別の老齢年金受給者数は以下の通りとなっています。
1万円レンジごとに受給者数を見ていきましょう。
男性の国民年金の年金月額階級別の老齢年金受給者数のデータ
- 1万円未満:1万2467人
- 1万円以上~2万円未満:5万8554人
- 2万円以上~3万円未満:21万6991人
- 3万円以上~4万円未満:68万1950人
- 4万円以上~5万円未満:134万1815人
- 5万円以上~6万円未満:313万9242人
- 6万円以上~7万円未満:859万4057人
- 7万円以上~:40万8917人
女性で国民年金を毎月平均いくら受給しているのか
あらためて、国民年金の女性の年金月額階級別の老齢年金受給者数は以下の通りとなっています。
1万円レンジごとに受給者数を見ていきましょう。
女性の国民年金の年金月額階級別の老齢年金受給者数のデータ
- 1万円未満:6万2087人
- 1万円以上~2万円未満:23万5046人
- 2万円以上~3万円未満:71万1764人
- 3万円以上~4万円未満:216万71人
- 4万円以上~5万円未満:332万1823人
- 5万円以上~6万円未満:462万1737人
- 6万円以上~7万円未満:624万1716人
- 7万円以上~:147万3357人
まとめにかえて
いかがでしたでしょうか。
厚生年金を月額平均で10万円受給できる人の比率は以下の通りです。
- 全体は7%
- 男性は3%
- 女性は14%
老後にいくらの生活費が必要かは、個人ごと、世帯ごとに異なるでしょうが、老後にいくらの年金を受給できるかは重要であるというのはどなたも変わらないのではないでしょうか。
今回の資料をもとに、老後のお金の準備を始めていただければ幸いです。
また、今回の資料の注意点としては、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない、報酬比例部分のみの65歳未満の受給権者が含まれていることには留意ください。

