2019年、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』がカンヌ国際映画祭で韓国映画初のパルムドールを受賞。ドラマ作品「李泰院クラス」「愛の不時着」なども大ヒットし、韓流映像作品に触れる機会が増えた方も多いでしょう。
今回は、過去にヒットした韓国の映画作品の中から、「しっかり泣ける」感動のストーリーを6つ、ご紹介します。
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『猟奇的な彼女』
韓国公開:2001年・日本公開:2003年
- 監督:クァク・ジェヨン
- キャスト:チョン・ジヒョン、チャ・テヒョン他
韓国のラブストーリー映画のなかでも特に人気が高い名作。大学生のキョヌは、地下鉄で泥酔した「彼女」と出会い、そのまま介抱することになります。
彼女は凶暴な性格ながらも魅力的で、そこから2人はだんだんとひかれあっていくのですが、彼女の「悲しい過去」が明らかになって、引き裂かれそうになり…。
出会いの場面でいきなりヒロインが嘔吐する映画なんて、そうそうお目にかかれないでしょう。しかし、互いを「さらけ出しあって」、好きになっていく展開は笑えながらもキュンキュンします。
そして、コミカル展開から、彼女が抱えたトラウマが明らかになた時には、胸が引き裂かれる気分に。さまざまな障壁を二人がどう乗り越えるのか、最後にサラッと描かれる最高の感動場面に注目です。
『オアシス』
韓国公開:2002年・日本公開:2004年
- 監督:イ・チャンドン
- キャスト:ソル・ギョング、ムン・ソリ他
韓国の佳作の巨匠イ・チャンドン監督の代表作。社会になじめずに生きてきた犯罪歴がある青年ジョンドゥと、重度の脳性麻痺を抱えた女性コンジュ。互いにひかれあっていくのですが、さまざまな障壁が立ちはだかります。
実は、ジョンドゥはコンジュの親族をひき逃げで殺した罪びとでもあります。しかし、それでも生きていくしかないし、誰かと寄り添っていたい、そんな人間の業も逃げることなく描かれています。
主演二人、ソル・ギョングとムン・ソリの、迫真の演技も見どころ。特に、「二人にはこう見えている」という、最高にロマンチックで切ない「ミュージカル」シーンには胸を打たれます。
『ブラザーフッド』
韓国・日本公開:2004年
- 監督:カン・ジェギュ
- キャスト:チャン・ドンゴン、ウォンビン他
「朝鮮戦争」を舞台に、引き裂かれた兄弟の絆を描く感動巨編です。仲良く暮らしていた兄弟ジンテとジンソクは徴兵され、過酷な最前線で戦うことに。
学業が優秀な弟の将来を案じ、彼を除隊させたいジンテは戦場で果敢に戦い、武功を上げますが、ジンソクは兄の行動が受け入れられません。そして、さらなる悲劇が二人を襲うのです。
細部までこだわった歴史考証と、圧倒的スケールと容赦のない残酷さの戦場描写など、画面から制作陣の気合が伝わってきます。
そして、兄弟の互いを思いやる気持ちも空回りし、戦いの果てに訪れる結末。戦争の悲惨さを逃げることなく描いた傑作です。
『新しき世界』
韓国公開:2013年・日本公開:2014年
監督:パク・フンジョン
キャスト:イ・ジョンジェ、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミン他
裏社会に生きる男たちの悲哀と熱い絆を描いた、骨太なやくざ映画です。
極秘任務で韓国最大の犯罪組織「ゴールド・ムーン」に構成員として潜入している警察官ジャソンは、いつバレるかわからない立場と、組織のNo.2の男チョン・チョンとの間に芽生えた友情によって揺れ動いていました。
そんななか、ある事件により、潜入捜査計画が大きく動き出します。
警察官としての立場か仁義と友情か、悩める男の葛藤が重厚な映像と演出で描かれ、目が離せません。そして、彼がついに決意を固めるきっかけとなるある言葉、それを受けてのジャソンの想いを想像すると泣けてきます。
非情な世界に生きるからこそ生まれる、究極の絆。彼らが見る「新しき世界」とは何か、ぜひ確かめてください。
『新感染 ファイナル・エクスプレス』
2016年・韓国公開・2017年・日本公開
- 監督:ヨン・サンホ
- キャスト:コン・ユ、チョン・ユミ、マ・ドンソク他
世界的にヒットした韓国映画初の大作ゾンビホラー。突如発生した異常な感染スピードのゾンビウイルス、町中がパニックになるなか、主人公親子の乗ったソウル発、釜山行きの特急列車にもゾンビが大量発生!
走行する列車という閉鎖空間のなかでのゾンビサバイバルという斬新なアイデアと、それをきっちり描く特殊メイク、美術、アクション、緊迫感演出のハイクオリティさ、誰が見ても手に汗握るエンタメ作品です。
そして、ゾンビの脅威が迫る極限状態だからこそ明らかになる、人間の本質を描いた脚本も見事です。
ある者はみっともなくもがきますが、愛する人たちのために自分の身を挺して戦う人々もいて、彼らの思いに感動します。家族を顧みなかった父親のなけなしの成長、身重の妻を守って戦う夫らの勇姿に落涙間違いなしです。
『タクシー運転手 約束は海を越えて』
2017年韓国公開・2018年日本公開
- 監督:チャン・フン
- キャスト:ソン・ガンホ、トーマス・クレッチマン、ユ・ヘジン他
1980年、民主化前の韓国で起きた「光州事件」を題材とする、実話に基づく映画。
娘のために毎日必死に働くタクシー運転手マンソプは、ある時ドイツ人記者ピーターから光州まで連れて行ってほしいと言われます。
光州は軍によって閉鎖状態でしたが、大金に目がくらんだマンソプはなんとかピーターを現地まで乗せていきましす。そこで、彼らは恐ろしい現実を見ることになり…。
民主化を求める市民たちが次々殺されていく描写が、韓国最大の悲劇とも呼ばれるこの事件の重さを語ります。
地元民からそんな事実を何とか世界に公表してくれと頼まれるピーターとマンソプの友情も見どころ。
これまで政治には興味を持たずあくせく生きてきたマンソプ。彼が勇気を振り絞ってハンドルを握る場面に注目です。明るい未来を夢見て戦った人々の思いを描いた社会派感動作品です。
さいごに
韓国映画「泣ける名作6選」をご紹介しました。心をつかみそうな作品はありましたか?
「泣ける感動作」から得られるものは、涙だけではないでしょう。登場人物たちの生き方をかたちづくった、歴史や文化、そして社会的な背景などに思いをはせることで、より一層、作品を深く味わうことができそうですね。
参考資料
- 「パラサイト」公式サイト
- Cine Rack「猟奇的な彼女」公式サイト
- TWIN「イ・チャンドン監督特集『オアシス HD デジタルリマスター版』」
- 「ブラザーフッド」公式サイト(アーカイブ)
- 「新しき世界」公式サイト
- NETFLIX「新感染 ファイナル・エクスプレス」
- 「タクシー運転手 約束は海を越えて」
LIMO編集部
