ソニーグループ(6758)は2022年2月1日、2022年3月期3Qの決算を発表しました。

今回はその決算の全体像や各ポイントを紹介したうえで、強まる「摩擦」についても解説します。

それでは早速、決算を振り返っていきましょう。

2022年3月期3Q決算を振り返る

2022年3月期3Qについて、売上高は7兆6575億円(前年同期比+13.2%)、営業利益は1兆0637億円(同+19.7%)、株主に帰属する四半期純利益は7711億円(同-19.9%)となりました。

出所:ソニーグループ「2022年3月期 第3四半期決算短信」

後に詳述しますが、映画事業やエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)事業での増収増益が大きく貢献しました。

なお、純利益が減少しているのは、税金の調整によるものです。

具体的には、前年同期に一部費用の税額控除に係る繰延税金資産に対する評価減の戻入れを行った反動によるものです。

また、ソニーは3Qの決算と併せて通期業績予想を修正したほか、配当予想も開示しました。

通期業績予想について、売上高予想は従来の9兆9000億円(前期比+10.0%)を据え置きましたが、営業利益予想は従来の1兆0400億円から1兆2000億円(同+25.6%)へ、株主に帰属する当期純利益予想は7300億円から8600億円(同-16.5%)へと引き上げました。

従来未定としていた期末配当予想は35円となり、年間では65円(前期は55円)となりました。