退職後にはいくら必要なのか
では、退職後の生活にはいくらが必要なのでしょうか。老後には「2000万円が必要」と聞かれたことがあるかもしれません。2000万円はたしかにひとつの目安ですが、これは「夫65歳以上・妻60歳以上の夫婦世帯」というモデルケースでの試算です。
年収としての年金額には、妻の厚生年金が含まれません。また支出には、介護費用などが含まれません。年金額も支出額も、「我が家の場合はどうか」を考えることがスタートラインとなりますね。
そうは言っても、リタイア後の生活についてはなかなか想像できないでしょう。参考までに、総務省「家計調査 家計収支編-世帯主の年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出」から、65歳以上二人以上世帯のうち、無職世帯の消費支出をご紹介します。
実支出26万3662円
- 食料:6万9746円
- 住居:1万4813円
- 水道・光熱:2万1326円
- 家具・家事用品:1万774円
- 被服及び履物:4911円
- 保健医療:1万5871円
- 交通・通信:2万7474円
- 教育:274円
- 教養娯楽:1万9882
- その他の消費支出:4万5445円
- 非消費支出:3万3148円
※端数処理の関係で合計と一致しないことがあります。
支出の合計は26万3662円でした。「リタイア後にここまでかからない」と感じた方は、項目ごとに引き算をしてみてもいいですね。
逆に、上記では住居費が1万4813円になっています。持ち家の方が多いので平均ではこのような結果となりましたが、賃貸に住み続ける場合は家賃分を上乗せしましょう。