皆さんは「年収180万円で暮らす」と聞いてどのようなイメージを持ちますか?
「一人で生活するなら何とかなるかな?」という人もいれば、「そんな収入じゃ生活できないから他の仕事を探す!」という人もいるでしょう。
おそらくほとんどの方が「そんな収入じゃ生活できない!」と答えるのではないでしょうか。
実は、この「年収180万円問題」。
65歳以上の多くの年金生活者に当てはまるという事はご存知でしょうか。
厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」の最新データによると、厚生年金保険(第1号)の平均年金月額は男女全体で14万4366円です。
毎月約15万円の収入が1年間(12ヶ月)と考えると年収は180万円になります。
年金収入は現役時代の収入に比べると、大幅に減るという話はよく聞く話ですがそれにしても年収180万円で生活というのは非常に厳しそうですよね。
そこで今回は、老後生活の柱となる年金事情について詳しく見ていきたいと思います。
日本の年金制度について
最初に日本の年金制度について復習します。
日本の年金制度は2階建て構造で1階部分は国民年金、2階部分は厚生年金となっています。
- 国民年金(1階部分):国内に住む20歳~60歳未満の全員が加入
- 厚生年金(2階部分):会社員、公務員等が上乗せで加入
今回は、2階部分の厚生年金の受給額を見ていきます。
厚生年金は現役時代の収入に応じた保険料を給与天引きで納付します。
納めた保険料と年金の加入期間が将来受け取る年金受給額に反映します。
そのため受給額には個人差がありますが、一般的には現役時代に収入が高かった人ほど将来受け取れる年金額も高い傾向にあります。