年金以外の準備資金をつくる3つのポイント
ここからは、ちょっと遠い将来に向けたお金のお話です。
働き盛りの世代が、つまり老後の資金をつくるためには、どのような工夫が必要でしょうか?
もちろん、世帯によって必要額は異なりますが、仮に2000万円を目標金額とした場合、一朝一夕で準備できる世帯は決して多数派ではないでしょう。
いま、銀行などに漠然とお金を預けていても受け取れる利息はわずかです。2000万円という金額を20年かけて預貯金だけで用意する場合、毎月約8万円を欠かさず積み立てていくが必要です。
40年かけてコツコツ貯めていく場合でも、毎月約4万円の貯金が必要です。
さまざまなライフイベントがある中で、この金額をサボらず貯蓄に回すことは、多くの世帯にとって、決して簡単ではないでしょう。
そこで、足らない資金をどのように準備していくか考える必要があります。一つの方法として、資産運用で「お金に働いてもらう」しくみ作りが有効といえます。
資産運用で複利のチカラを生かしながら、お金を育てていく際、ぜひ大切にしたいポイントを3つ紹介します。
ポイント① 伸びしろがある「成長資産」に目を向ける
まず、大きな資産を作っていく際には、成長する資産に着目することが大切です。経済成長が見込める先に投資している金融商品(=成長資産)を選びましょう。
たとえば、世界株式のような「伸びしろがある」資産で、年率6%で運用ができた場合、12年間で資産は倍に増えます。
ポイント② 「長期積立」でコツコツ運用を
次に大切にしたいのが、「長期・積立・分散」のキーワード。
株式や投資信託などの金融商品は、日々値動きします。一度に大きな資金をつぎ込んだ場合、相場が下がったときに大きく損が出る可能性もあります。
一方、定期的に同じ金額分を積立投資していく場合は、「価格が高いときには少なく、価格が低いときには多く」購入できます。
買いつけのタイミングを分散させることで、購入単価が平均化(ならされること)に繋がり、値動きの影響を受けにくくなるのです。
リスクを抑えながら、運用益の安定を目指していけると理想的ですね。
ポイント③「投資と保障のバランス」を意識する
積立投資を長期戦で進める場合、定期収入があることが前提となるでしょう。積立に回す資金が枯渇した場合、資産運用そのものの継続が難しくなる可能性も。
私たちの暮らしは、自然災害や病気、勤務先の倒産といった不可抗力と常に隣り合わせであるといってよいでしょう。
失業や収入激減などのリスクに備え、最低限の保障を、保険商品で備えておければ理想的ですね。