いわゆる「標準家庭」年収500万円世帯の貯蓄額は?

ここからは、「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、年収500万円の勤労世帯について、そのお財布事情をのぞきます。

「年収500~550万円世帯」の貯蓄事情

平均貯蓄額:869万円

・平均年収:522万円
・世帯主の平均年齢:48.4歳
・世帯人員:3.37人
 (うち18歳未満:1.04人)

また、住宅やマイカー取得などのライフイベントにともない、資金の借り入れをしている世帯も多いでしょう。

さきほどの家計調査によると、二人以上・年収500万円世帯の平均負債額は683万円。そのうち「住宅・土地購入のための負債(主に住宅ローン)」は645万円です。

平均貯蓄額869万円から平均負債額683万円を差し引くと、純貯蓄額は186万円。世帯年収の半分にも満たないことが分かります。

住宅資金・教育資金・老後資金は「人生の三大資金」などと呼ばれます。

働きざかりの世代は、目前の出費をやりくりしながら、将来に備えた資金づくりも視野に入れていく必要があるわけです。(■コラム「老後2000万円問題」をわかりやすく整理!)

貯蓄と負債のバランスを考え、長期的なライフプランを立てていければ理想的ですね。

■コラム「老後2000万円問題」をわかりやすく整理!

「老後2000万円問題」を分かりやすく整理

実際に必要となる老後資金は、もちろん人それぞれです。

 

かつて、夫婦世帯の老後には、年金以外に2000万円が必要という試算が世間の注目を集めました。2017年の家計調査の結果に基づくモデルケース世帯の試算で、介護費用が含まれていない、住居費が1万円台で設定されている、などいくつかの落とし穴もあります。