受験生にとっては勝負の本番シーズンとなりました。

昨年に引き続きコロナ禍での受験となり、新たなオミクロン株の市中感染も拡大する中、受験生がいる家庭では気が気でない状況かもしれません。

ちなみに内閣府の平成16年(2004年)版少子化社会白書を見ると、平成15年での平均初婚年齢は夫29.4歳、妻27.6歳。これらを踏まえると、受験生を抱える50代世帯も多そうですね。

50代といえば、定年の足音も近づいてくる「プレ年金世代」とも言えるフェーズ。その一方で、教育費や自宅のローンなど大型支出を抱える世帯もまだ多いでしょう。

私は以前、生命保険会社に勤務し、数多くのお客さまから老後のお金の相談を受けてきました。その経験もふまえ、今回は50代世帯の貯蓄事情を紐解きながら、老後のお金(※編集部注)についてお話ししていきたいと思います。

【※参考記事】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法

「プレ年金世代」50代の世帯の貯蓄事情

さっそく、50代世帯の貯蓄事情を見ていきましょう。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年調査結果」を参考にします。

50代・二人以上世帯の金融資産保有額

(金融資産を保有していない世帯を含む)

平均…1684万円・中央値…800万円

50代世帯には、どのくらい貯蓄があるの?

平均1684万円、中央値800万円

「平均」は一部の極端に大きい値に影響されて、数値が大きくなりやすい傾向があります。その為「中央値」がより実態に近く、参考になりやすい値と言えるでしょう。

50代・二人以上世帯の貯蓄額は中央値で800万円。

老後必要となる必要資金はひとそれぞれです。とは言え、「老後2000万円問題」でも注目を浴びた2000万円をひとつの指標と考えても、リタイヤまで時間が限られた50代にとっては、少々心配な貯金額かもしれません。