70代の資金源は貯蓄と年金と「運用」

2022年度は公的年金額が下がる見通しですが、私たちが年金を受給する頃にはさらに下がっているかもしれません。それどころか、受給開始年齢が遅くなったり、天引きされる年金保険料が高くなる可能性も。

おそらく70代以降の生活を支えてくれるのは、貯蓄が中心になるでしょう。この貯蓄を切り崩して生活を続けるのは、少し不安に感じるかもしれません。もちろん老後のために貯めたお金なのですから、それを切り崩して生活するのは当然です。しかし長生きのリスクを抱えながら、目減りする預金残高を眺めるのはハラハラしますよね。

心身ともに安定した老後生活を送るには、「1.十分な貯蓄を準備する」「2.年金受給額を少しでもあげる」「3.資産運用でお金に働いてもらう」の3点が重要になります。

1.十分な貯蓄を準備する

貯蓄計画を見直し、定年退職の目安である65歳から逆算して確実に貯めましょう。目標額までかけ離れているなら、家計の見直しにもメスが必要です。無駄な固定費を削減することや、副業等で収入を上げる必要などがあるかもしれません。

2.年金受給額を少しでもあげる

年収をあげて厚生年金受給額をあげることや、国民年金未納分を追納して満額に近づける方法などがあります。働き続けることで、繰り下げ受給をするのも選択肢のひとつです。

3.資産運用でお金に働いてもらう

資産運用で、お金に働いてもらうことも視野にいれましょう。100円から始められる積立投資やiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)など、低リスクの金融商品だと検討しやすいのでは。ただし投資においては、かしこくリスクを回避することも重要ですので、きちんと情報収集しましょう。

今日からでも始めよう!老後を見据えたお金の対策

健康でいる限り働き続けることや、不動産収入を目指す方法もありますが、不確定要素が多いのも事実。まずは上記の確実な方法から対策を始めてみましょう。

特に資産運用においては、かけられる時間が長いほど有利になります。早めに始めるとそれだけ運用益が見込めますし、投資に慣れておけば「70代以降も運用しながら切り崩していく」というスキルを磨けます。

70代以降の生活を思い描きながら、今日にでも準備を始めてみませんか。

参考資料

太田 彩子