「稼いだお金にも働いてもらう」という視点

「年収500万円台」の世帯にフォーカスをあて、貯蓄事情を探ってみました。貯蓄残高だけではわからない、住宅ローン返済や子どもの教育費の実情が浮き彫りになりましたね。

いずれ住居費や教育費から解放されても、今度は老後資金が待っています。老後資金は退職後に急に貯められるものでもありませんので、今からコツコツ貯めていく必要があるでしょう。

「そうは言っても、今は教育費や住宅ローンの返済でいっぱいいっぱいだ」という場合は、お金に働いてもらうという視点を持ってみてはどうでしょうか。少額をコツコツ積み立てることで、資産運用ができる金融商品もあります。つみたてNISAやiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)などを選べば、運用益以外に税制メリットも見込めます。

大切な老後資金をリスクのある運用に任せるのは不安に思うかもしれませんが、預貯金にもリスクがあることをご存知でしょうか。

2022年もさまざまな商品が値上がりしています。このまま続けばインフレが起こり、お金の価値が下がる要因になるのです。

つまり、預貯金で2000万円を貯めても、20年後には2000万円の価値がないかもしれないということです。リスクを避けるには、預貯金と並行して資産運用で増やすことが選択肢となります。

資産運用のリスクを抑えるには、「長期・分散」などのコツがあります。情報収集して、自分なりの方法を見つけてみましょう。

参考資料

太田 彩子