年収1000万円もお財布事情はさまざま
年収1000万円以上の方は日本で4.6%と、達成する難しさがわかりました。
一方で、世帯年収として考えるとおよそ1割。7割が共働きであり、共働きなら年収1000万円を達成できる場合もあるようです。
貯蓄の中央値は1500万円ですが、約4割は貯蓄1000万円以下でした。
同じ年収1000万円といっても、住んでいる地域や居住形態、子どもの人数や求める教育水準、車の保有などによって生活はさまざまでしょう。
片働きか、共働きかによっても異なります。
日本の所得税は「累進課税」のため、所得が上がるほど税率も上がります。1人で年収1000万円の場合は、所得税の負担が大きいでしょう。
また、児童手当ではモデル世帯である「会社員の夫と専業主婦、子ども2人の家庭」の場合、年収960万以上が所得制限の対象となります。
通常は月に「3歳未満一律1万5000円、3歳以上小学校修了前1万円(第3子以降なら1万5000円)、中学生は一律1万円」の児童手当が、特例給付の「一律5000円」になります。
18歳以下の10万円相当給付についても児童手当の仕組みが適用され、1人で年収1000万円では所得制限の対象となりましたね。
また、高校授業料の無償化制度については片働き・共働きともに所得によっては制限の対象になる場合もあるなど、教育費の負担は大きい傾向にあります。
年収1000万円を達成するのは難しいですが、そのお財布事情はご家庭によってさまざまと言えるでしょう。
参考資料
- 国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」
- 厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 内閣府「児童手当制度のご案内」
- 文部科学省「高校生等への修学支援」
宮野 茉莉子