ソフトバンクグループ(9984)は2017年3月期の第3四半期累計(2016年4-12月)決算を発表。スプリントとARMを牽引役にバランスの良い利益成長が確認され、株価には「ポジティブ」な印象だ。
決算ハイライト
第3四半期累計実績は、売上高が対前年同期比微減、調整後EBITDAが同+9%増、営業利益が同+18%増、親会社の所有者に帰属する四半期純利益が同+100%増となった。税引前利益は市場コンセンサスを上回りポジティブな印象。なお2017年3月期の通期業績見通しは開示されていない。
国内通信事業やヤフーの着実な貢献に加えて、スプリントの業績改善とARMの買収効果が調整後EBITDAと営業利益をしっかりと牽引している。純有利子負債EBITDA倍率は4.3倍まで上昇しているが、今後3.5倍へと低下する見通しが前回同様に会社から示されている。今後の大型案件は大型投資ファンド経由が主になると予想され、バランスシートリスクに過敏になる局面は終わりつつあると見られる。
ここに注目!
決算説明会では次世代低軌道衛星通信事業、ソフトバンクビジョンファンドの説明に多くの時間が充てられた。投信1編集部では、これらの投資先の動向に加え、国内通信事業とヤフー事業でシナジーを生みながらしっかりキャッシュを生む体制づくりが進むか、スプリント事業の次なるステップアップの行方に注目したい。
LIMO編集部