厚生年金「ひと月10万円未満」が2割超?

ここからは、厚生年金保険(第1号)の受給額分布を、男女別に追っていきます。

【男女別】厚生年金保険(第1号)・年金月額階級別老齢年金受給権者数

厚生年金保険(第1号)年金月額

個人差・男女差が大きいですね

「月額10万円未満」の人は、男性の10.5%。女性の49.9%を占めます。また、男女全体で見ると23.6%の人が該当することに。

老後の年金額は「世帯単位」で把握する必要があります。夫婦世帯であれば、パートナーとの合算で「そこそこの」年金額になるケースもあるでしょう。

夫婦のいずれかが自営業・フリーランスなどで「国民年金のみの受給」だった場合や、単身世帯であれば、年金生活を支える貯蓄はしっかり準備しておく必要がありそうです。

特に女性の中には、「厚生年金に加入して働いてはいるけど、収入が少なめ」「子育てを機に退社しているので、厚生年金の加入期間が短い」といった方も多いでしょう。年金見込み額を把握し、しっかり対策をしておきたいものです。

働く現役世代「わたしたちの年金、どうなる?」

男女の平均月額差が6万円、という事実に驚かれた方もいらっしゃるはずです。とはいえ、出産・子育てと仕事の両立を後押しする制度は整いつつあります。

ワークライフバランスを上手にとりながら働き続ける女性は、今後きっと増えていくでしょう。年金額の男女差も、縮まっていくことが推測されますね。

とはいえ、男女ともに油断は禁物です。少子高齢化が進むいま。年金制度の支え手である現役世代の数は、今後減っていきます。いまの年金の給付水準がこの先ずっと続くかどうかは分かりません。