「老老格差」が起こる原因、2つのパターンを解説

この「老老格差」はどのようにして生まれるのでしょうか。貯蓄額の点から考えると、原因には2つのパターンがありそうです。

パターン1 「老後の貯蓄が、そもそもない」

原因の1つ目は、老後を迎えた時点でそもそも貯蓄がないパターンです。現役時代から貯蓄の習慣がなくて、今あるお金をすべて使い果たしているケース。

今を楽しむことを重視している人や、長生きするつもりはないという考えの人も一定数いることでしょう。しかし、今や医療技術の進歩で健康寿命が伸びているのも事実です。

退職後は年金生活のため、現役時代より収入が下がることで生活水準も下がるかもしれません。

老後も収入面でストレスを抱えず、自分水準の最低限の暮らしが送れるよう、未来の自分のために貯蓄をしておくことを考えておきましょう。

パターン2 「貯蓄の切り崩し」に頼る部分が大きい

原因の2つ目は、年金だけでは足りずに貯蓄を取り崩しているパターンです。

仮に、月々5万円取り崩す生活が老後30年間続いた場合、1800万円の貯金が必要になります。毎月の取り崩し金額と貯蓄金額のバランスをとることが大切になります。

まずは将来の年金金額を把握し、今の生活水準だと取り崩し金額はいくらになるのか、イメージしてみるとよいでしょう。

将来の年金金額は「ねんきんネット」で確認することができます。年金だけでは足りない場合は、将来取り崩していける貯蓄を今からこつこつ作りましょう。