市場規模をさらに深堀り
続いて、2)の「そのうち、ゲームやそれに類するジャンルの習い事をしている割合」を見ていきます。
この割合は学研教育総合研究所「小学生白書Web版 小学生の日常生活・学習・新型コロナ対策の休校に関する調査 7.習い事について」で算定可能です。
ゲームと最も類似のジャンルとして「プログラミング・ロボット教室」が挙げられますが、これを実際に習わせている割合は回答者(1200名)全体のうち、2.4%ほどです。ゲームもこれらと同等のシェアを取れると仮定すると、1)で算出した「3094億円」に2.4%のシェアを掛け算する必要があります。
このようにすると、
1)×2)=3094億円×2.4%=74.2億円
つまり、ゲームの習い事の現状のTAMは「74.2億円/年」と言えます。
プレスリリースで公表されている値については、丁寧に試算すると「公表されている値と大きく違う」ということがしばしばあります。違和感がある数値については試算を試みるのがおすすめです。
参考までに、ゲムトレ社の直近の経営成績を掲載します。この情報は、ゲムトレ社の株式を取得し、傘下におさめた株式会社カヤックのIRリリースから引用しました。
<ゲムトレ社の経営成績>
- 決算期:2021年4月期
- 売上高:1275万8000円
- 営業利益:539万円
- 当期純利益:407万9000円
小規模ながら、手堅く利益を出してきた企業とは言えそうです。上場企業の傘下に入ることで、今後どのように拡大していけるのかがポイントとなるでしょう。