個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)は、自分で拠出した掛金を自分で選択した商品で運用し、将来年金として受け取ることができる私的年金制度です。通常の貯蓄商品や運用商品にはない税制優遇もiDeCoの魅力でしょう。
ただ、投資初心者にとっては、この「自分で選択して運用する」という特徴がiDeCo加入の最も高いハードルになっているとも言えます。また、加入した後にどう運用したらいいのかと悩む人も少なくないはずです。
「確定拠出年金の統計資料」(運営管理機関連絡協議会)には、iDeCo加入者がどんな商品で運用を行っているかの統計があります。この統計資料などを参考に、iDeCoで資産形成をしていく上での注意点を見ていきましょう。
iDeCoの運用商品選択状況は?
自分で商品を選んで掛金を運用するiDeCoですが、実際どのような商品で運用されているのでしょうか。「確定拠出年金の統計資料」によると、2020年3月末時点の運用商品選択状況では、元本確保型商品の資産額(預貯金と保険の合計)が全体の資産額に占める割合は53.9%。一方、株式型や債券型などの投資信託・金銭信託等は45.5%になっています(図表1参照)。