独立行政法人労働政策研究・研修機構によると、1980年から2020年までをみると専業主婦世帯が約1100万世帯から571万世帯まで半減しています。一方、共働き世帯は約600万世帯から1240万世帯へと倍増しています。

出産・育児を経験した女性が社会復帰しやすい制度が整ったことなどが背景にあることは確かでしょう。

今回は、厚生年金の受給額について見ていきます。将来の厚生年金受給額についても、共働き世帯・シングル世帯別に探っていきたいと思います。

【こちらも注目】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法

男女の平均年収と厚生年金加入期間は?

厚生年金の老後の受給額は、現役時代の年収や、厚生年金加入期間に左右されます。

年収については、厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況(性別)」を参照にします。

【男女別比較】平均年収はどのくらい?

【性、年齢階級別賃金及び年齢階級間賃金格差】

男女の賃金月額

~19歳

  • 男:18万3200円
  • 女:17万3700円

20~24歳

  • 男:21万4600円
  • 女:20万9200円

25~29歳

  • 男:25万2600円
  • 女:23万3400円

30~34歳

  • 男:28万9200円
  • 女:24万6800円

35~39歳

  • 男:32万8300円
  • 女:25万8500円

40~44歳

  • 男:36万700円
  • 女:26万8300円

45~49歳

  • 男:38万7900円
  • 女:27万1100円

50~54歳

  • 男:41万9600円
  • 女:27万4700円

55~59歳

  • 男:42万100円
  • 女:27万1100円

60~64歳

  • 男:31万4300円
  • 女:23万2000円

65~69歳

  • 男:27万5000円
  • 女21万5500円

70歳~

  • 男:26万500円
  • 女:21万7300円

年齢計

  • 男:338万8000円
  • 女:251万8000円

年収ベースで考えると、男性は約406万円(338万8000円×12カ月)・女性は約302万円(251万8000円×12カ月)。平均年収の男女差は100万円以上あります。

【男女別比較】厚生年金の加入期間はどのくらい?

次に、厚生年金加入期間ですが、厚生労働省年金局「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」の「厚生年金保険(第1号) 被保険者期間別老齢年金・通算老齢年金受給権者数」を参照にします。

【被保険者期間】

  • 男子:441カ月(36年9カ月)
  • 女子:332カ月(27年8カ月)

加入期間も男女差では約9年開きがあります。このように収入や加入期間に男女差がありましたので、男女の厚生年金受給額も差がありそうですね。次で詳しくみていきます。