今からできる老後資金対策

年金の受給額事情についてながめてきました。やはり、公的年金だけを老後の命綱にするのはあまりにも心もとないと感じた方も多いでしょう。

銀行などの自動積立預金など、強制力のある形で貯蓄を進めていきたいものですね。また、預貯金だけではなく、個人年金保険や投資信託など、運用性のある金融商品の活用を視野にいれてもよさそうです。

資産運用には元本保証はありませんが、複利のメリットを生かして効率よくお金を増やしていくことも可能です。

つみたてNISA、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)などの税制優遇制度の活用を検討されてもよいでしょう。いずれも運用益が非課税扱いになるなどのメリットがあります。

iDeCoや個人年金保険は、掛金・保険料が所得控除の対象となります。(※いずれも上限額などの条件あり)

こうした制度の節税メリットを活用しながら、老後に向けた資産形成をコツコツと進めていきたいものですね。

iDeCo・つみたてNISAは、いずれも投資信託などの金融商品を選び、自分で運用していくための制度です(※iDeCoでは、元本確保型の定期預金・保険商品も選べます)。

資産運用は預貯金と異なり、元本が保証されていません。順調に利益がでる可能性、そして、逆に想定外の「損」が出る可能性、どちらもあります。

予備知識なしで「なんとなく」投資を始めてしまうのは、できれば避けたいところです。少しの損が出た時点で、怖くなって運用をストップしてしまう方もいらっしゃいます。また、自分には全く合ってない金融商品をチョイスして、運用継続が難しくなるケースも。

老後の暮らしを見据え、時間をかけて着実に資産を増やしていくためにも、まずは情報収集からスタートしましょう。無料相談やマネーセミナーなどの活用もおすすめです。

関連記事

参考資料

  • 厚生労働省年金局「令和元年度厚生年金・国民年金事業年報」

鶴田 綾