2021年11月12日に行われた、株式会社ジーネクスト2022年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社ジーネクスト 代表取締役 横治祐介 氏
株式会社ジーネクスト 執行役員新規事業室長 村田実 氏

当社の重要指標・方針などの振り返り

横治祐介氏(以下、横治):それでは、2022年3月期第2四半期の決算説明をいたします。まず、当社の重要指標・方針の振り返りをさせていただきます。

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当社の指標においての重要事項は、特に2点です。1点目は「ストック売上の向上を最優先事項とし、安定性の高いストック型へ移行する」という方針です。2点目は「顧客対応DXを発展させ、『SRM企業』へと成長する事を目指す」ことです。

エグゼクティブ・サマリー( 1 / 2 ) : 2022年3月期第2四半期業績

重要指標2点を踏まえた上で、計画の概要についてご説明します。弊社は、中期ビジョンにおいてSRMプラットフォームへのパイオニアを目指します。

SRMとは、ステークホルダー・リレーションシップ・マネジメントの略で、顧客、株主、従業員、取引先、地域社会、公的機関など、あらゆるステークホルダー間の関係を可視化し、シームレスに一元管理し、各ステークホルダーが有機的に共同する関係を整えるITソリューションを示します。

あらためて、弊社は、市場環境が激化する顧客対応だけでなく、新たな市場であるSRM市場を開拓し続けることを目指します。

第2四半期においては、事業環境が変化する中、長期的視野により、SRMの観点からも、ライト版や「優待WALLET」を今後の弊社の成長ドライバーとすべく、この事業に注力したほうがよいと判断し、リソース配分を行いました。

ライト版や「優待WALLET」の業績への貢献は来期以降となる見込みで、その結果、売上高は通期予想に対して進捗率21.3パーセントで着地しました。

エグゼクティブ・サマリー( 2 / 2 ) : 中期成長戦略の進捗

中期成長戦略としてのSRMの進捗についてです。大きくは、フローからストックへの移行を積極的に展開しています。そのような中で、営業方法やプロダクトの強化、アライアンスの拡張などの各種施策を積極的に行っています。

また、11月30日にSRM推進のキーとなる「優待WALLET」のサービスローンチを行います。「優待WALLET」は、ローンチ前より電子化及び株主対応DXの主力商品として、大変多くのお問い合わせをいただいており、今後の弊社の成長ドライバーとして、大きく成長させていきます。

2022年3月期第2四半期累計( 4 - 9 月 ) P / L サマリ

続いて、2022年3月期第2四半期の実績についてご説明します。2022年3月期第2四半期累計のP/Lのサマリーについてです。売上高は2億2,100万円、予想比マイナス32.5パーセント、営業損失は1億7,700万円となっています。

クライアント社内での導入意思決定のリードタイムの長期化や遅延により、導入件数が予定未達となっています。また、費用については、ライト版及び「優待WALLET」へのリソースの再配分を行うなどの先行投資により、おおむね予想どおりの進捗となっています。

四半期毎売上高の推移

四半期毎売上高の推移です。前述により、クラウド事業の売上は、YoY及びQoQで減少しています。ただし、エントリーラインとしてのライト版の開発を前倒しすることにより、第2四半期での導入実績を創出しました。

また、新サービス「優待WALLET」のベータ版を開発完了し、11月末のローンチを皮切りに、新たな顧客獲得を積極的に目指しています。

意思決定 リードタイム長期化に関する説明と解決策

続いて、サマリーでご説明した事業環境の変化についてご説明します。現在、弊社の得意分野である大手企業の顧客対応DX分野において、意思決定が長期化する傾向となっています。原因はさまざまですが、主な要因として、DX分野において、弊社が得意な大手顧客の基幹システム刷新へのリソース優先やリモートでの意思決定機会の増加によると分析しています。

意思決定リードタイム長期化に関する説明と解決策

そのような事業環境の変化により、長期的視野から考え、ライト版や「優待WALLET」が弊社の成長ドライバーであると位置付け、この事業に注力したほうがよいと判断し、ライト版や「優待WALLET」へのリソース配分を行いました。

まず、ライト版においては、弊社の、大手企業で培ったノウハウをふんだんに盛り込んだ各種機能を手軽にご利用いただけることで、導入ハードルを大きく下げます。リードタイムの短縮に貢献するとともに、導入ハードルのライセンス数の拡大に大きく寄与することが可能です。

そこで、ライト版の開発や営業を前倒しして行うなどに注力した結果、現時点ですでに3件の受注をいただいており、今後も大きな成長が見込まれると考えています。

今後の取り組みについて

「優待WALLET」においては、日本初のサービスとして、株主に対してサービス分野を獲得していくことで収益化を図っていきます。さらに、「優待WALLET」は、収益化を行うと同時に、弊社が得意とする、株主優待を実施している大手企業とのパイプラインとして、「Discoveriez」への利用を促し、SRMを推し進める戦略的商品となっています。

ライト版においても、部門利用を中心とした「Discoveriez」のライト版のエントリーモデルとして、全社利用の「Discoveriez」へ推進する戦略となっており、新たな商品をプラットフォームにつなげていくことで、「Discoveriez」のさらなる利用シーンを拡大し、ストック収益の拡大を目指していきます。

四半期毎リカーリングレベニューの推移

四半期毎リカーリングレベニューの推移です。クラウド事業のリカーリングレベニューは順調に増加しています。第2四半期の累計では、YoYでプラス41.3パーセント成長しており、フロー型からストック型への移行は順調に継続しています。

月次解約率の推移

月次の解約率は0.14パーセントと、引き続き低水準を維持しており、高いお客さま満足度の表れだと考えています。

2022年3月期通期業績見通し

続いて、2022年3月期通期業績見通しについてご説明します。下期に向けては、案件の精査中のため、向けての通期業績予想は現時点で据え置きとしています。また、案件の精査が完了次第、速やかに開示を行う予定です。

SRM推進状況

最後に、その他のトピックスについてご説明します。まず、SRMの進捗状況についてお話しします。SRM市場開拓に向け、株主対応サービスとして、11月30日に「優待WALLET」をローンチ予定です。

優待WALLETのサービス提供開始

「優待WALLET」は、日本初の株主優待を一元管理できるスマートフォンアプリケーションです。「優待WALLET」により、フロントエンド領域における新たな市場の開拓を狙っていきます。ブロックチェーンを利用したセキュアな管理を筆頭に、株主情報の利活用を推進する株主優待DXにおける、先進的なプロダクトとなっています。

これから企業に求められる電子化の流れ、またはESGの観点からも、今後、企業において必須のプロダクトとなると考えています。また、こちらについては特許も申請しており、ローンチ前より数多くのお問い合わせをいただいています。

優待WALLETの提供価値

株主優待は、企業の株を購入した株主に対して提供される商品やサービスなどの特典です。上場企業のおよそ3分の1が導入していますが、一方で株主優待にはさまざまな課題があり、その効能を最大限に発揮することができていないのが現状です。

「優待WALLET」は株主優待の電子化の促進に加え、利便性や効率化を追求した機能を実装しています。本アプリの導入により、株主の利便性が大幅に向上することで、導入企業は株主により選んでいただきやすくなると同時に、業務効率化ならびにコスト削減の実現も期待できます。

再掲:ライト版に関して

続いて、ライト版の導入についてです。第1四半期での説明と重複する部分もありますが、ライト版は「Discoveriez」の機能を組み合わせ、いわばパターンオーダーのようなかたちで提供することで、部門単位での導入を従来の「Discoveriez」よりも早くいただけるようなプライスにしています。

第2四半期はマーケットヒットのためのベータ版の開発が完了し、導入実績創出のため、開発営業リソースを重点的に強化しました。利用シーンの解像度をより上げ、取引先対応やD2C/シェアード対応、マスタ構築、外部API連携をはじめ、各業種、多利用シーンでの活用など、まだまだDX化の進んでいない領域の拡張として、新しい市場の開拓を位置づけています。

ライト版導入企業と事例

ライト版での第2四半期の導入についてご説明します。今期の成長ドライバーとして、第2四半期のリソースを重点的に投下した結果、利用シーンの拡大に寄与する実績が創出できました。

まず1つ目として、営業代理店の取引先管理や各営業の進捗管理、商材の設置完了までの企業間を超えたタスクワークフロー管理、さらに取引先とのコミュニケーションプラットフォームとしてご利用いただくことで、ライセンスが積み上がりました。

2つ目として、以前から「ソフトウェアだけでなく、お問い合わせ窓口自体もアウトソースできないか」というご意見を多くいただいてきましたが、ライト版として機能を絞ってご提供することにより、コールセンター会社と連携したシェアードセンターとしての対応を実現しました。これにより、対応席数分のストック売上の拡大に寄与しています。

3つ目として、外部のソフトウェアとAPIを含めた連携をしていくことで、「Discoveriez」の導入のハードルを下げることに成功し、より多面的な使い方が増えてきました。こちらの詳細については後述します。

4つ目として、当社の導入実例が豊富な食品、日用品、外食、コール業界以外で、ソフトウェアのBtoBのサポート窓口、カスタマーサポートセンターでのライト版の利用が開始されました。この導入をきっかけに、BtoCだけではなく、BtoBのクライアントの獲得、利用シーンの拡大に努めていきます。

5つ目として、「LINE AiCall」との連携による自動応答化への対応を推進しています。これにより、人手不足の解消やカスタマーサポートのDX化推進をより加速させることができます。

ライト版の事例について①

前述のとおり、ライト版においては、幅広い業種、課題、状況にすばやく対応できるよう、パターン化を推進し、導入企業の業種拡大に向け、下期以降に進めていきます。また、成長ドライバーとして、当社の最重要ミッションであるストック売上の拡大を目指します。

ライト版の事例について②

今後、ライト版でライセンス拡大が見込まれる取引先対応に関してご説明します。取引先とのコミュニケーションプラットフォームとして、関係会社やその先の取引先へ活用していただくことで、コミュニケーションの円滑化だけでなく、会社間を超えたタスクワークフロー管理を実現しました。

取引先との契約書管理、ワークフロー管理、ファイル授受、連絡事項など、取引先とのやり取りやコミュニケーションを「Discoveriez」内で完結させることにより、効率のよい取引業務を実現しました。当社としては、より多くの企業に日常業務としてご利用いただくことで、ライセンスの拡大、ストック収益の拡大を目指します。

~アライアンス戦略~

続いて、アライアンスプログラムの進捗についてご説明します。当社のアライアンス戦略は、各分野のテクノロジーパートナーとのアライアンスによる、「Discoveriez」の利用シーン拡大を目指すことです。

このアライアンスにより、ステークホルダーマネジメントのサポート体制を構築し、パートナーとのパッケージメニューのリリースについても発表させていただきます。

アライアンスプログラム進捗①

コールセンター事業者とのアライアンスについてご説明します。前述のとおり、コールセンター事業者各社へ「Discoveriez」の導入を加速しており、コールセンターで蓄積された顧客データのマーケティング活動を推進しています。

データ活用の強化として、マルチテナント、ID管理統合、CTIとの連動機能やマスターデータの構築がより簡易的にできるようバージョンアップをし、クライアントのデータ活用の強化を支援します。当社としては、従来のインバウンド対応だけでなく、データを活用したアウトバウンド対応にも活用できるよう、機能を強化していきます。

アライアンスプログラム進捗②

外部APIの連携として、「LINE AiCall」との技術連携による、自動応答化対応の推進をLINE社と進めています。これにより、人手不足の解消やカスタマーサポートのDX化推進をより加速させていくだけでなく、「Discoveriez」から関連各部署への自動エスカレーションや、顧客の声をAIの学習場面としてフィードバックしていき、企業とユーザーとのシームレスな対応の促進に努めてまいります。

アライアンスプログラム進捗③

また、外部APIと連携し、当社の導入が多い食品メーカーへ向けての新しい切り口として、よりサプライチェーンに近いかたちの「Discoveriez」の活用を推進しています。

当社のユーザーであり、本社を三重県に置くレトルト食品の大手のヤマモリのグループ会社である長野県松本市のセントラルパック社にて、「Discoveriez」と他サービスとの連携により、スマートファクトリー化を合同で進めています。

すでに人的作業で行っていた食品加工の工程スケジュールの最適化や、各工程作業でのペーパーレス化を実現し、各サービスの情報を「Discoveriez」に集約することで、業務の効率化、品質のさらなる向上を支援しています。

これにより、当社の既存ユーザーの部門を超えた活動推進に向けて、利用ユーザーの拡大、ストック収益の拡大に取り組んでいきます。

以上で2022年3月期第2四半期の決算説明を終わります。

質疑応答:ライト版構成比の現状と見通しについて

司会者:「ライト版の構成比について、現状と見通しをお聞かせください」

横治:まず現状についてですが、ライト版の導入は3件となっています。今後の見通しと具体的な数字については、現在計画中のため、回答は差し控えさせていただきます。

質疑応答:新たな事業領域への移行について

司会者:続いての質問です。「セントラルパック社の事例は、従来の顧客対応SRMではなく、生産管理に移行しているように見えます。こうした事業領域への移行は進むのでしょうか?」

村田実氏:生産管理に移行しているような図に見えてしまい大変恐縮ですが、どちらかと言いますと、生産管理で発生するコミュニケーションの部分です。人的なコミュニケーション、ツールでのコミュニケーション、また紙でのコミュニケーションなどを、「Discoveriez」の機能が持っているコミュニケーションのプラットフォームを使い、生産管理の面で、従来我々の導入実績の多い食品メーカーさまに寄り添っていけるパッケージにするべく、努めています。

質疑応答:今後の見通しについて

司会者:続いての質問です。「下期と同様の傾向が今後も続くのでしょうか? また、来期以降はどうなのでしょうか?」

横治:当社としては予測が難しいと考えていますが、そのような事態に備えて、ライト版や「優待WALLET」の前倒しを行い、影響の緩和を行おうと考えています。

質疑応答:有効株主数の考え方と収益インパクトについて

司会者:続いての質問です。「『優待WALLET』で100万有効株主数を目指すとのことですが、有効株主数の考え方について詳しく教えてください。また、100万有効株主数を達成した時の収益インパクトはどれくらいになるのでしょうか?」

横治:有効株主数については、各企業で優待を電子化した株主数となっています。また、収益インパクトの詳細な数字の回答は差し控えさせていただきますが、弊社の新たな柱として、収益にインパクトを与えられると考えています。

質疑応答:「Discoveriez」とライト版の相違点について

司会者:続いて、「本来の『Discoverie』とライト版の相違点や使える機能の違いを具体的に教えてください」というご質問です。

横治:ライト版については、標準機能での組み合わせやパターンを基本としており、オプションとして、他のシステムとの連携やデータベースの構築などのメニューをいくつか揃えています。

質疑応答:通期業績予想の修正について

司会者:続いて、「通期業績予想は修正しないのでしょうか? 例年と比較しても、下期に相当偏っていると感じています」というご質問です。

横治:通期の業績予想については、特に大企業における導入意思決定が非常に長期化、あるいは遅延していることが主な要因となり、例年以上に案件が下期に偏っています。案件ごとの受注時期を慎重に見極める必要があり、前回発表を据え置きとしてはいますが、今後の事業環境や業績の進捗を注視し、見直しが必要と判断した場合については、速やかに開示したいと考えています。

質疑応答:引き合いの状況について

司会者:続いて、「引き合いの状況はどうなのでしょうか?」というご質問です。

横治:新型コロナウイルスの感染者数がピークのときは、さすがに落ち込んではいましたが、今は少しずつ増えています。導入を検討している企業においては、導入の意思決定のリードタイムが長期化しているため、現在、実現が第4四半期以降の案件が非常に多いという見込みを立てています。

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