2021年11月11日に行われた、株式会社カオナビ2022年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社カオナビ 代表取締役社長 CEO 柳橋仁機 氏
株式会社カオナビ 取締役 CFO 橋本公隆 氏

2022年3月期第2四半期決算説明会

柳橋仁機氏:株式会社カオナビ代表取締役社長CEOの柳橋でございます。本日は、お忙しい中お時間を頂戴しまして、誠にありがとうございます。

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本日の説明会は、主に3つのチャプターでお送りします。1つ目は「カオナビのカタチ」です。上場してから、これまで何度も決算説明会を行ってきましたが、「カオナビのカタチ」については、今回初めてご説明します。

HR Techという業界はプレイヤーがどんどん増えています。当社の財務状況をお話しする前に、そもそも当社がどのような会社で、どのようなことを考え、どのようなことを目的としているのか、また、カオナビそのものの考え方や将来の考えを「カタチ」として表現して、ご説明したいと思います。

2つ目と3つ目のパートの、四半期の実績、通期の業績見通しについては、CFOの橋本からご説明します。

人材情報の管理と働き方の変遷-過去①

我々はタレントマネジメントシステム、つまり人材情報の管理や働き方支援などを提供しています。そもそも日本の社会あるいは企業において、人材情報の管理、働き方がどのような変遷をたどったかを、みなさまとおさらいしたいと思います。

スライドのタイムスケールは、1980年から2000年になっています。2000年度くらいから、急激な「Microsoft Windows」の普及やインターネットバブルなど、ITが一気に普及したと認識しています。

それまでは、人材情報について、大部分の情報は紙で管理され、ファイリングされていました。そのため、情報を自由に見られるのは人事部門くらいで、人材情報は活用されず、人材もあまり活用されていない状態です。また、働き方と向き合う以前に、単純作業をひたすら行っているような世界だったと思います。

人材情報の管理と働き方の変遷-過去②

そして2000年から2010年くらいにかけて、紙で管理されていた人材情報が、パソコンでデータとして管理されるようになりました。ITが普及し、オンプレミスの人事システムが一般的になったためです。これにより、少なくとも人事の仕事は劇的に作業効率が上がりました。

ただし、ここでお伝えしたいのは、作業効率は格段に上がったものの、働き方の変革については特に行われていないということです。会社内における働き方は、特に変わっていません。

人材情報の管理や作業自体は効率化が図られましたが、会社全体の働き方は大きく変わっていないというのが、このタイムスケールで起きたことだと思います。

人材情報の管理と働き方の変遷-現在

我々の現在地です。オンプレミスではなく、クラウド上で人材情報を管理することで、さまざまな人が人材情報に触れることができます。もちろんそれはセキュリティを十分担保するという前提のお話です。

人材情報を活用できるようになると、「営業部にこういうおもしろい人がいたんだ。ちょっと相談に乗ってみよう」「大阪支社にこういう人がいるんだったら、次行った時に相談に乗ってもらおう」「新しいプロジェクトは、開発部のこの人にも入ってもらおう。こういうスキルを持っているみたいだ」といったことが起こり、その結果として、コラボレーションが促進され働きやすくなります。チームとしてコラボレーションしながら働くということは、人材情報が活用されている状態を意味します。

我々は2012年にこの事業を始めました。人材情報をクラウドで管理し、会社の中で働きやすい環境をつくるというこの世界観の実現を支援してきました。これが我々の現在地と考えています。

人材情報の管理と働き方の変遷-未来

今後、どのようになっていくのかということを、みなさまに共有したいと思います。コロナ禍は世界的に大きなインパクトがありましたが、その結果として、リモートワーク、コワーキングスペース、兼業や副業といった言葉が、「働く」という言葉に付随するようになりました。それが今の時代です。ここで大事なのは、「働く」ということは必ずしも会社やオフィスが土台になっていないということです。

したがって、人材情報がどんどん個人に還元され、会社を前提としなくてもよくなります。スライド左側の図は、情報を個人で管理することを前提として、それを会社が利用するというものです。個人はそれをポータブルで持っていくことができます。

簡単に言いますと、履歴書、職務経歴書ではなく、それをもっと超越したものです。例えば、得意なことや人間性、どのような人と上手くコラボレーションできるのかといった情報も含め、人材情報を自分で扱えるようになるのが将来像だと思っています。

そうなると、スライド右側にあるとおり、自分の人材情報を自ら活用し、スキルや才能を活かして、必ずしも会社という土台を使わなくても人々が生き生きと働ける時代が到来すると思います。我々としては、そのような時代にしていきたいと考えています。

インターネットは、一般的に情報の民主化ツールだと言われますが、人材情報もインターネットを介すことで、より民主化されます。民主化されるということは、人材情報がその人に還元されるということです。これが、未来像になるのではないかと我々は考えています。

パーパス

みなさまご承知のとおり、昨今、社会的存在意義を明文化したパーパスを発表する会社が増えています。我々もパーパスを策定しました。こちらは本日発表となります。

パーパスは、「“はたらく”にテクノロジーを実装し、個の力から社会の仕様を変える」です。この文章の意味するところは、先ほどのタイムスケールのスライドでもお伝えしたため、なんとなくご理解いただけるとは思います。

「働く」ということに人材情報が個人に還元され、個人をトリガーにして社会が変わっていく、社会を変えていくということが大事だと思います。また、ある種の武器としてテクノロジーを提供する役割を当社が担っているとも感じています。

それが我々の社会的存在意義です。個の力から社会を変えていく支援をしていきたいと考え、パーパスを新しく策定しました。

これまでは、「個の力にフォーカスしマネジメントを革新する」というミッションをおいていました。しかし「マネジメントを革新する」では、いわゆる組織や会社に閉じた話になってしまうため、今回はミッションをパーパスというかたちでアップグレードし定義させていただきました。

カオナビの世界観

パーパスにもあるとおり、我々は個人のキャリアや働き方の多様化を支援するプロダクトを作っています。我々が属するHR Techに限らず、BtoBのSaaSのサービスが今多く出てきているのは、みなさまご存じだと思います。そして、これら大部分のサービスがスライド右側の「業務の効率化」を目的に作られていると理解しています。

我々は、「業務の効率化」も手段としては支援するものの、先ほどのパーパスにその意味を込めましたが、スライド左側の「個人のエンパワーメント」を最終目標にしています。

「業務の効率化」を別に否定しているわけではなく、手段としては肯定していますので、そのような機能やサービスも提供していきます。しかし、最終的なゴール、つまり目的論としては「個人のエンパワーメント」を強く意識して、先ほどのパーパスを策定したということです。これが我々が考えている、事業の目的論だとご理解いただければと思います。

新しい時代のプロダクト

将来的な「新しい時代のプロダクト」として、「自分の個性や才能を持ち運んで、“はたらく”ためのキャリアパスポート」のようなものを、当社が提供していきたいと考えています。

つまり、単純に職務経歴書と履歴書を持っているだけではなく、過去に勤めた会社で「このような評価を受けた」「このようなところが特徴だと評価された」「このような特性を持っている」「このような人とうまく連携ができる」「このようなプロジェクトに実は可能性を持っている」など、ソリッドな職務経歴書だけに閉じず、可能性や未知なる情報を自分で持ち運べるようなものです。

それを持っていれば次の会社にも行ける、そして、自らこの人とも一緒に働けるとわかるなど、そのようなある種のキャリアパスポートのような概念が、我々が目指すべきプロダクトの1つのかたちではないかと思っています。

以上が「個人のエンパワーメント」「個の力から社会の仕様を変える」というパーパスです。

プロダクトの個性

パーパスでは、「個」「個性」「多様性」に振っています。なぜ「個」に振っているのかというお話です。ここからは「プロダクトの個性」についてです。

決算説明会という本来の趣旨とは少し外れるかもしれないのですが、今日はせっかくですので、当社、もしくは当社が提供しているサービスが、どのような思い入れで作られているのか、どのような個性を含んでいるのか、「プロダクトの個性」とは何なのかというところを、ご説明したいと思っています。

私はカオナビの創業者であり、かつ製品の発案者でもありますが、そもそもどのように発案したのかをお伝えします。私は昭和50年生まれの46歳ですが、ちょうど小学生の頃、ファミリーコンピュータが一気に普及していきました。

小学生の頃は『スーパーマリオブラザース』『ドンキーコング』で遊んでいたため、「ファミコン世代」のど真ん中にいます。そして中学校、高校と進んでいく過程で、スーパーファミコンやプレイステーションなどのゲーム機がどんどん進化していくという世界観の中、生活していました。

その中ですごく印象に残っているゲームがあります。中学生くらいだった気がするのですが、光栄(当時)という会社の『三國志』というシミュレーションゲームです。 『三國志』が登場する前は、「ゲーム=アクションゲーム」で、マリオがジャンプするなど、飛んだり跳ねたり投げたりのアクションゲームが「ゲーム」だったのです。しかし、このタイミングでシミュレーションゲームというものが出てきました。

『三國志』であれば、例えば「魏・呉・蜀」中で蜀の国を選んで、自分が劉備に成り代わったりします。劉備に成り代われば、例えば関羽や張飛などの武将がいて、強い者もいれば、弱いけれど頭がすごくよく国作りが上手など、いろいろな武将の個性や才能を、スライドのような画面を見ながら、うまくマネジメントしていきます。武将を育てながら、もしくは国作りをしながら、天下統一を目指していくというシミュレーションゲームです。

このように、武将の個性と才能をうまく活かして国を発展させていくようなゲームに、中学生の時に没頭していた記憶があります。

時を経て、私が起業した2010年前後、当時はまだHR Techという言葉も、タレントマネジメントという言葉もなかった時代です。しかし、人材を活かすことや人材マネジメントのようなテーマで、もっとおもしろいソフトウェアを作ってみたいと思った時に、中学生の時に夢中になった『三國志』がフラッシュバックしてきました。

そして「世の中の会社が人材マネジメントをする上で、『三國志』をプレイする感覚で会社作りができるのであれば、すごくおもしろいのでは?」「そんな世界観を作ってみたら、おもしろい」と思って、当時わくわくして起業したのを覚えています。

私自身は今でもゲーマーなのですが、そのようなゲーミフィケーションマインドというものが、製品の根底に流れていることを、ご理解いただきたいと思っています。「『三國志』をゲームするように会社をマネジメントする」というような世界観のソフトウェアを作りたかったということです。

プロダクトづくりで大切にしていること

ゲーミフィケーションマインドをもう少し分解して、実際にプロダクトづくりの過程で大切にしていることを、3つ記載しています。

まずは「クラフト」です。クラフトというのは、手作りで作っているというイメージです。例えば、先ほどの『三國志』で言いますと、武将を育てていくのもある種のクラフトですし、国作りをしていくのもクラフトです。そのようなことはやはり「ゲーミフィケーションマインドとして、おもしろくていいな」と思っています。

例えばカオナビの製品では、お客さまに使っていただく人材データベースを自らカスタマイズして、自分なりのデータベースに改造していくことができます。まさにそこにクラフトが入っているということです。

あるいは、お客さまの評価制度を「カオナビ」で実現する時に、「うちの評価制度はこうなっている」「こんなシートを使っている」というのも、「カオナビ」上でクラフトすることで100パーセント実現できます。当然、当社のメンバーも一緒になってサポートしますが、自社の人事制度を「カオナビ」上でクラフトしていくような概念が大事だと思っています。

スライドには「柔軟性に富んだシステム」と記載していますが、クラフトすることによってお客さまの人事制度をしっかり反映していくというコンセプトが、カオナビの強みの1つとして生きていると思っています。

「ユニバーサルデザイン」は「誰もが操作で迷わない」ということです。これはゲームにおいては当たり前のことですが、1回1回操作マニュアルを読まないと遊べないゲームは、その時点でゲームではありません。「誰もが操作で迷わない」ということは、ゲームにおいては当たり前です。

しかし、私が起業した時、業務システムにおいて、それは当たり前ではありませんでした。マニュアルを見なければ操作ができないものも、たくさんあったのです。やはりマニュアルを読まなくても、誰でも簡単に触れる、操作できるというコンセプトは、創業以来ずっと脈々と引き継いでいると思っています。

3つ目の「TECH TREND」は、みなさまもピンと来ると思います。先ほどのゲームの話になりますが、ファミリーコンピュータ、スーパーファミコン、プレイステーションが出てきて、今はプレイステーション5と、どんどん進化してきています。

同じように、先ほどタイムスケールで過去を振り返りましたが、企業の人事や人材マネジメントにおけるテクノロジーも進化しています。昔は紙でしたが、今はパソコンが普及し、インターネットが使えて、クラウドの時代になり、今度はスマホやタブレットなどの新しいデバイスも出てきています。

「周辺のテクノロジーがどんどん変わってきている」というところに、ゲームがアジャストしてきたように、タレントマネジメントシステム「カオナビ」もアジャストしていくのだということを、かなり意識して作っています。

そのようなところが、カオナビのプロダクトのポイントであり、また、内在的な強みだと理解しています。ゲーミフィケーションマインドというものが、これら3つの要素に浸透していると考えていただければと思っています。

一旦パーパスのスライドに戻ります。業務の効率化もさることながら、「個」にかなりフォーカスして、そこから社会を変えていきたいと考えています。これは理想論に聞こえるかもしれませんが、私の感覚では、ヨーロッパの国ではもう実現している国もあるような気がしています。日本が遅れているという感覚があって、理想論を言っているつもりもそれほどありません。これは実現していける未来だと思っています。

このように「個」にフォーカスしてテクノロジーを使い、「社会の在り方を変えていきたい」「もっともっとみんなが働きやすい環境を作っていきたい」ということにフォーカスしているとご理解ください。

最後に、ゲーミフィケーションマインドについてです。創業者・発案者の私自身がかなりのゲーマーですし、ゲーミフィケーションマインドによって人々を楽しませ、より使いやすいプロダクトを作っていきたいと思っています。

当社、もしくは当社の製品を好きになっていただけたら嬉しく、今日このお話をしました。ありがとうございました。

ハイライト

橋本公隆氏:業績、財務面に関しては、私から説明いたします。 最初にハイライトですが、今回から事業の定性的な説明も含めたハイライトを追加しています。

第2四半期ですが、一言で言いますと「非常に手ごたえのある四半期」でした。受注実績は記載のとおりで、ストック・フローともに良好な結果となっています。

ストックに関しては、社数・単価の両方とも増加していますし、解約率も低位で安定しています。スライドに記載はしていないのですが、第2四半期としては過去最高の受注金額を記録しています。

フローに関しては、すべての四半期の中で過去最高の受注金額を記録しました。第1四半期は有償サポートの受注単価がかなり下落しました。前回の説明会で「7月からメニューの見直しなど、いろいろと施策を打っています」とお話ししましたが、その結果、単価と付帯率の両方が、第1四半期に比べて上昇しました。施策の効果がきちんと表れたのではないかと認識しています。

受注前の動向である新規のリードの獲得や案件化についても、高い水準が今でも継続していて、今後の受注に寄与させていきたいと考えています。プロダクト面に関しては、UXの向上をメインとした改善、開発を進めており、将来の顧客の獲得や解約率の低下につなげていきたいと思っています。

スライド下段が第2四半期累計のP/Lで、期初計画に対しておおむね順調に推移しています。特に営業利益以下の数字に関しては、期初計画の水準、もしくはそれを超過している状況になっているのですが、下期の先行投資を勘案して、業績予想は現時点で据え置いています。

業績サマリー

業績サマリーです。売上高は前年同期比29パーセントの成長で10億6,100万円、売上総利益は7億7,000万ということで、利益率が72.6パーセントに向上しています。

事業サマリー

事業サマリーになります。今回からARRを開示しています。会社として、意志を持って追いかけている数字は何か?と言うと、利用企業数とARPUの掛け算で算出されるARRだと思っています。KPIの中で最も重要視するARRを開示することで、投資家のみなさまに有用な情報を提供していく考えです。

ARRに関しては、注記に記載のとおり管理会計ベースの金額ですが、前年同期比36パーセントに成長し、9月末時点で41億7,700万円となっています。

ARRの内訳である利用企業数は、前年同期比15.9パーセント増の2,214社、ARPUは同じく17.4パーセント増の15万7,000円となっています。

ストックの継続性と効率性を表す解約率とLTV/CACですが、ご覧のとおり、それぞれ0.63パーセントと6.0倍という結果になりました。

売上高・ARRの推移

売上高とARRの推移についてです。左のグラフが売上高の推移になっています。ストックが順調に積み上がっており、トップラインの増収が継続しています。ストック収益の成長率は前年同期比32.1パーセント増で、引き続き、高い水準の成長を維持できていると思います。

一方、フローに関しては、第1四半期で受注が落ち込んだ影響を受け、前年同期比8.3パーセントの成長にとどまっています。

右のグラフがARRの推移で、これもご覧のとおり堅調に成長しており、第2四半期で40億円を突破している状況です。

利用企業数・ARPUの推移

利用企業数とARPUの推移についてです。利用企業数は、純増で見ると第1四半期の61社から第2四半期は92社ということで、堅調に増加しています。純増の中身は、200人から900人、もしくは1,000人以上のプランの合計が83.5パーセントになっており、着実に登録人数の多いプランの比率が高まってきていることがわかります。

登録人数の多いプランの比率が高まることで、右のグラフのとおり、ARPUも順調に増加しています。赤線を引いていますが、今回からARPUの記載金額の定義が変わっています。注記のとおり、前回までは期中の平均値を記載していましたが、今回からはARRを開示したため、期末時点の数字に変更しています。

解約率の推移

解約率の推移です。グラフのとおり着実に改善しており、第1四半期の0.69パーセントから0.06パーセント改善し、現在は0.63パーセントとなっています。

ユニットエコノミクスの推移

ユニットエコノミクスの推移です。LTV/CACは6.0倍で、第1四半期から0.9ポイント改善しています。主な要因はCACの低下によるもので、新規獲得社数の増加が大きく寄与したと理解しています。

あらためて、会社としてのLTV/CACの考え方についてご説明します。一般的にはLTV/CACの数字が高いほうが、効率性や収益性の観点から望ましいと言われていますが、事業環境次第では、必ずしもそれが正解だとは限らないと思っています。

特に市場が大きく拡大しているようなフェーズでは、投資のアクセルを踏むことで将来の新規顧客の獲得増加に大きくつながるのであれば、LTV/CACの高い数字にこだわり固執することは、むしろ中期的な機会損失につながる可能性もあり得ます。したがって会社としては、事業環境を踏まえつつ、適切に投資判断をしていきたいと考えています。

1年前と比べてLTVが着実に増加しており、新規顧客の獲得状況も良化していますので、今後アクセルを踏む・踏まないという判断は別として、実態としては、投資をしやすい環境になってきました。

ただし、投資の判断にもやはり規律が必要だと思っており、これに関しては前々からお伝えしているとおり、具体的には3倍から5倍のレンジ内でマネジメントしていく方針です。

売上総利益・売上原価の推移

売上総利益と売上原価の推移です。SaaS企業としての収益力の源泉は、やはり売上総利益であり、売上総利益を着実に成長させることが将来の利益の創出に繋がると我々は考えています。

つまり売上総利益率をしっかりコントロールすることが、会社にとって非常に大事であると認識しています。昨年の第3四半期から、主に家賃の増加に伴いマージンが低下しました。しかし、その後のトップライン成長により、この増加分をしっかり吸収できる状態になっています。

今後、向こう数四半期においては引き続き開発投資を重視する方針ですので、マージンに関しては70パーセント台前半でコントロールしていこうと考えています。

また、今回から売上原価の四半期ごとの推移を新たに掲載しています。こちらに関しては、左側の売上総利益の推移とあわせて、財務分析等に活用してください。

営業利益・販売費及び一般管理費の推移

営業利益と販管費の推移です。営業利益はスライドのとおりで、売上総利益の成長に伴って営業利益を生み出す収益力は確実に向上しています。右側のグラフは販管費で、原価と同様に今回から新しく掲載しています。

従業員数の推移

従業員数ですが、9月末で196名になっています。順調に採用が進んでいる職種もあれば、エンジニアなど採用計画に対して若干ビハインドしている職種も一部あるというのが事実です。ただし、下期以降は採用施策を強化することで、必要な人材をしっかり確保していく方針です。

フリーキャッシュフロー・前受収益の推移

フリーキャッシュフローと前受収益の推移です。フリーキャッシュフローについては本社移転などの特殊要因を除くと、キャッシュフローポジティブの状況が継続しています。

ここまでが第2四半期の動向ですが、ストックの新規の獲得状況や、ARRの継続的な成長、LTV/CACの高い効率性、既存顧客の継続率、それ以外にもフローのメニュー変更などの施策の効果もしっかりできています。また、売上総利益率も着実に改善しており、これらを踏まえると事業のファンダメンタルに関しては、確実に良化しているという認識です。

2022年3月期の業績予想

2022年3月期の業績予想です。冒頭にお伝えしたとおり、第2四半期までの進捗については概ね順調と考えており、通期予想の変更は現時点ではありません。

主要コストの考え方

主要コストの考え方については、今期の投資計画に特に変更はなく、将来の成長に向けて下期以降も粛々と投資を実行していく方針です。

私からの説明は以上になります。

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