2021年11月12日に行われた、株式会社松屋アールアンドディ2022年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社松屋アールアンドディ 代表取締役社長 CEO 後藤秀隆 氏

2022年3月期第2四半期実績:サマリー

後藤秀隆氏:本日はお忙しい中お集まりいただきまして、まことにありがとうございます。ただいまより、株式会社松屋アールアンドディ、2022年3月期第2四半期決算説明会、ならびに事業計画をご説明させていただきます。

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まずは、2022年3月期第2四半期実績からご説明します。ベトナムにおける新型コロナウイルス対策規制により、稼働率が減少したことが影響しました。ただし、10月中旬より規制が緩和され、新型コロナウイルスワクチン接種者は移動可能となりました。なお、弊社のベトナム子会社の従業員は全員2回接種済みで、すでに2週間以上を経過しています。

受注状況としては、お客さまからの需要は非常に大幅に増加しており、今後の挽回生産に向けてベトナム、ミャンマーはすでにフル稼働で生産しています。

2022年3月期第2四半期の実績は、スライド表のとおりです。収益認識会計基準を遡及適用していますので、変更となっています。また、表の一番下にある1株当たり四半期純利益は、株式分割後のものです。

2022年3月期第2四半期実績:セグメント別売上高&利益

セグメント別売上高&利益です。縫製自動機事業は、前年同期とほぼ同じ水準ではあるものの、ルーマニア、ポーランドなど、欧州向けの出荷が増加しました。また、縫製品事業は、前年度第2四半期におけるアイソレーションガウンの売上を除くと、既存事業(血圧計腕帯、カーシート、エアバッグ)では増収でした。

しかし、ベトナムの新型コロナウイルス対策規制による稼働率低下の影響、及び規制下での納期対応のための残業、エア便などによる運賃などが負担となり、減益となりました。

2021年実績:連結貸借対照表

連結貸借対照表です。流動比率は181.9パーセントから204.6パーセントに改善しています。今後の生産に向けて、棚卸資産(主に原材料)が増加しています。

連結キャッシュ・フロー計算書

連結キャッシュ・フローです。営業活動によるキャッシュ・フローでは、ベトナムにおける今後の生産に向けて在庫が増加しています。また、投資活動によるキャッシュ・フローでは、本社の一部改装工事、ベトナム子会社における新規エアバッグ製造用の設備投資による増加がありました。

財務活動によるキャッシュ・フローでは、前年度は上場による新規株式発行の収入で、2億9,100万円の増収となった反動で減少しています。

2021年度(2022年3月期)業績予想

2021年度(2022年3月期)の業績予想です。ベトナムにおける新型コロナウイルス対策規制の影響を受けましたが、ベトナム子会社において全従業員がワクチン接種を終えています。10月15日より従業員の移動制限も解除され、全員が工場に出勤できており、最悪の状況はすでに脱しています。

受注状況としては、お客さまからの需要が継続して大幅に増加しており、挽回生産に向けてミャンマーも含め、すでにフル操業体制を敷いています。現時点では、2021年5月14日に公表した2022年3月期の連結業績予想の変更はせず、今後の挽回生産の影響に鑑みながら精査しています。開示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせします。

成⻑戦略 縫製自動機事業および縫製品事業の拡大

今後の事業計画です。成長戦略では、縫製自動機事業及び縫製品事業の拡大として、AI縫製ロボットを駆使した自動化ラインの構築を機に、縫製自動機事業、縫製品事業それぞれの受注を拡大していきます。

まず、新しい業界への拡大として、Medical Healthcareでは、医療用装置の開発、特に脳梗塞が主体になるリハビリ用ロボット事業、最先端ウェアラブル機器の開発、Anti Virus分野(防護服、ガウン)の縫製自動機及び縫製品を、引き続き拡大していきたいと思っています。

Safety Systemとしては、3Dの画像処理付きのSewing Robotの開発と、従来どおり、省力化ラインとドローン用のエアバッグを推進していきます。 ​​

新規事業及び成⻑戦略

新規事業及び成⻑戦略です。1番目に、過去の人工心臓弁の縫合装置に引き続き、別の案件として、人工血管の製造装置の開発に着手していきます。

2番目に、EGZOTechのリハビリ用ロボットの販売を、今期後半より開始する予定です。

3番目に、周辺のリハビリ用ロボットの開発も、今後は取り組んでいこうと思っています。これは脳梗塞のリハビリ以外の機器として、さまざまなハンドロボットなどの開発にも取り組んでいくということです。

4番目に、最先端ウェアラブル機器について、すでに福井県内企業と提携しながら、心拍数、体温測定などのセンサー及びDXシステムの開発に着手しました。ウェアラブル機器からスマホに入れる、あるいはそれを病院に転送するようなシステムの開発となっています。

5番目に、3D縫製システムについてもすでに画像処理を含めて着手しており、来期早々にプロトタイプを制作予定です。

6番目に、ベトナムにあるMIC(マツヤイノベーションセンター)で、エアバッグ用ラインの生産管理システムの開発を行います。来期の発売を目指し、一部すでに第三工場に導入して、その効果を検証しています。早ければ今期後半からも発売開始できそうです。

当社を取り巻く業界の変化予想及び今後の取組①

当社を取り巻く業界の変化予想及び今後の取組です。1番目にソーイングオートメーションの自動機事業として、あらゆる産業用ロボットの需要が増加しており、自動化生産対応の需要がさらに加速すると思っています。

現在進めているAIソーイングロボットや画像検査装置など、次世代自動機の開発・製造・販売を、関連メーカー、大手センサーメーカーと協力し業務提携して、今後も拡大していこうと思っています。また、食品業界などの異業種からの依頼も増加しています。

2番目に、ロボットSI(ロボット・システムインテグレーター)需要の増加で、専門職の需要が今後急増していくと思っています。ベトナムのMICでも技術者を育成しており、すでにドライバー席用エアバッグの自動機(初号機)を7月より発売開始しました。画像処理が付いた装置ですが、今、ルーマニアやメキシコから引き合いをいただいています。

当社を取り巻く業界の変化予想及び今後の取組②

メディカルヘルスケア分野ですが、新型コロナウイルス感染症対策だけでなく、今後の感染症対策も含め、さまざまな日本製の医療用製品の自動化需要が拡大していく見込みです。この分野にも注力していきます。引き続き、防護服の製造あるいは自動機の開発・製造・販売も行っていくということで、今年5月にメディカル部門で前田工繊との資本業務提携を実施しました。

新型コロナウイルス収束後を見据えた設備投資回復の兆候として、メキシコ市場が貿易摩擦の緩和で生産設備商談が急増しており、需要拡大が見込まれます。また、ヨーロッパ企業においても設備投資回復の兆しが見られ、同様にインドからも新しい需要の要請があり、今回発表した大型レーザー裁断機を受注しています。

これまでなかったメキシコ、ルーマニア、チュニジアからもレーザー裁断機をはじめ、自動化設備の問い合わせが相次いでいます。

さらに、販売促進の強化として外国人を採用し、営業力は従来どおり強化しています。また、ポーランドなどの東ヨーロッパへの進出を決定し、8月以降、ポーランドに駐在員を置いています。

当社を取り巻く業界の変化予想及び今後の取組③

縫製品事業です。ローコスト生産品は依然としてベトナムが優位ですが、中国やタイからの移管が増加しています。ベトナムでの受託先の拡大として、すでにカーシートにおいては、今までのトヨタ向けの高級車ならびに大衆車のみならず、今後はスバルやスズキからの受注を拡大し、今期の後半より生産を開始する予定です。エアバッグに関しては、すでにIRでご報告していますが、新しいエアバッグを12月くらいから徐々に生産出荷していく予定です。

また、大手企業のファブレス化ということで、いろいろなかたちの問い合わせが増えています。カーシートやエアバッグについては、「積極的なM&Aに取り組む」「業務提携の活用をしていく」ということで、臨んでいます。

弊社のレーザー裁断機を使用した裁断に特化した事業も、展開していく予定です。

成⻑戦略成⻑イメージ

成長戦略のイメージです。持続的な成長を目指していますが、我々には成長可能な非常に大きな市場環境、そして、ベトナムを中心とする豊富な人材環境もあります。コロナ禍はありましたが、ベトナムの対応も早く3ヶ月くらいで収束し、最大のリスクが回避できたと思っています。

当社製の自動機による工程の自動化、あるいはいろいろなロボットの開発を行い、中長期的に「ソーイングロボットの開発」「ドローン用エアバッグ」「メディカルヘルスケア機器の開発」、そしてSDGsへの取り組みも行っていこうと思っています。

先ほどお伝えした、「リハビリ関連事業」「ウェアラブル機器の開発」「ロボットSIの教育・派遣、EC事業」を目指し、特に画像処理装置など、大手企業との業務提携によって促進していきたいです。

さらに、欧州市場に関しては販促を強化したく、先月より一部社員の派遣も行いましたが、12月あたりから海外での販促や訪問も行っていきたいと思っています。

また、縫製品事業は、従来品どおり非常に優位な基盤を活かして、今後は増やしていきます。

いろいろなかたちでの業務提携、あるいはM&Aを視野に入れ、事業の拡大や利益を拡大していきたいと思っています。

成⻑戦略 イノベションセンターを活用した研究開発の強化

以上で第2四半期の説明を終わりますが、今、松屋ベトナムと松屋本社との間でのいろいろなテーマがあり、スライドはMICにおける開発テーマを表しています。「AIソーイングロボット」「画像AI検査システム」「自社工場の生産ライン自動化」「生産管理システムの開発」「ドライバー席用エアバッグ縫製自動機」を中心として、いろいろなかたちでお客さまのご要望に応えていきたいと思っています。

私から決算説明、今後の成長戦略についてお話しさせていただきました。

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