iDeCoの4つの注意点とは?

ここからは、iDeCoの4つの注意点をみていきます。

1)60歳になるまで原則として引き出しできない

老後の資産形成を目的とした制度であるからこそ、毎月の掛金が所得控除になる仕組みです。だからこそ、60歳になるまでは原則引き出しが不可になっています。
万一の際など突発的な支出が必要な時に使えない点には注意が必要です。

2)元本保証ではないものもある

iDeCoで選べる商品の中には運用益が期待できる一方で元本が保障されていない商品もあります。そのため、将来受け取れる年金額があらかじめ決まっていない点には注意が必要です。

節税のためにiDeCoを始めたのに最後受け取る時に、老後まで節税した分以上に損をしてしまった……というケースも考えられます。

3)金融機関ごとに手数料が掛かる

iDeCoを開設した金融機関ごとに手数料が掛かります。
金融機関ごとに手数料が異なりますので、よく比較した上で加入する金融機関を選択しましょう。

4)課税所得がない方は所得控除を受けられない

当然ですが、課税所得がない主婦や扶養の範囲内で収入を収めている方などは所得控除の対象にはなりません。

また、課税所得がある方でも、住宅ローン控除やふるさと納税などで既に上手に節税をしている方は、iDeCoによる所得控除の効果を得られにくい可能性があるため注意が必要です。

無理のない範囲で考える

ここまで、iDeCoの主なメリットと注意点をご紹介しました。

iDeCoの最大のメリットは所得控除ですが、実際に自分の場合はどれぐらいの節税効果があるのかをiDeCo公式サイトの「かんたん税制優遇シミュレーション」で計算してみるのもお勧めです。

ただ、先程お話しさせて頂いたとおり、既に何らかの方法で節税対策をしている方は、想定よりも節税効果を得られない可能性もあります。それも踏まえた上でiDeCoを使うかどうかを検討するのが大事です。

また、原則60歳まではiDeCoに掛けたお金は引き出すことができないので、無理のない範囲で掛金を決めることも重要になってきます。