猫を飼っている人であれば、一度は「飼い猫の言っていることを知りたい」と思ったことがあるでしょう。そんな中「にゃんトーク(MeowTalk)」というアプリが「猫の病気に気づくきっかけになった」など、各種メディアで一躍話題となりました。

2014年頃にはFacebook上の診断アプリなどで必要以上の個人情報を取得するケースが実際にありましたので、利用者としては「にゃんトーク」のプライバシー保護体制も気になるところです。

今回は「にゃんトーク」を開発した企業について調べ、アプリのプライバシー保護体制についてもまとめてみました。

「にゃんトーク」開発元・Akvelon社について

「にゃんトーク」は正式名称を「Meowtalk」といいます。開発元は、iOS・AndroidのそれぞれのアプリDLページから確認でき、いずれも「Akvelon」社が開発しているという表記になっていました。

Akvelon社はシアトルにほど近い、ワシントン州ベルビューに本社を置く、2000年創業のアプリ開発企業です。「にゃんトーク」のような機械学習プロダクトの他にも、AR・VR領域のプロダクトも開発しており、一定以上の技術力がある企業です。

事実、「にゃんトーク」の開発者であるハビエル・サンチェス氏(Javier Sanchez)はAmazonにて、バーチャルアシスタントAlexa(アレクサ)の開発チームに所属していた経験があります。この点からもAkvelon社の技術力水準が伺えるでしょう。

Androidはアプリストアの仕様上、最新のアップデート以外は履歴が確認できませんので、過去のアップデート履歴が確認できるiOS版準拠で「にゃんトーク」の主なアップデート状況を確認してみました。

  • 2020年7月30日:iOS版リリース(英語版)
  • 2020年9月28日:有償機能の追加
  • 2021年4月29日:韓国語対応
  • 2021年5月10日:日本語・中国語・タイ語対応

なお、「にゃんトーク」のGoogle検索トレンドが急激に伸びたのは2021年10月3日~9日の週ですので、日本語対応してから日本で話題になるまでに約5か月の期間があったことがわかります。

アプリとして、会社として開発を継続するための十分なニーズがあることは2020年9月の有償機能リリース段階で十分検証が終わっていたものと推察されます。2021年4月以降は、多言語対応に注力しており、機能やユーザー体験の改善も一通り終わった状態で多くの人の目に自然に触れさせることができています。開発体制・プロモーション方法としては非常に理想的で、アプリ開発に携わる筆者としては「こうありたい」スケジュール感です。