国内でもこれから7~9月期の決算企業決算が相次いで発表されます。決算の内容や衆院選の結果を見極めたいと、今週は様子見傾向になるかもしれません。

なお、28日には米国7〜9月期国内総生産(GDP)、29日には米国9月個人消費支出も発表されます。経済活動の回復を確認する上でも注目されそうです。

2万9000円付近で一進一退。75日線、200日線は回復

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は大きく上昇し、75日移動平均線、200日移動平均線を回復、さらに心理的節目となる2万9000円台も回復しました。

先週はこの2万9000円台を維持できるかどうかがポイントでしたが、実際には週初から続伸し、週半ばの20日には終値ベースで2万9255円55銭まで上昇しました。9月30日以来、約3週間ぶりの高値です。

ところがその後は伸びが続かず、逆に翌21日には大きな陰線となって下落。200日線も割り込んでしまいました。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。10月6日の安値(2万7293円)を境に足元で急反発したことから、短期的には上昇一服といったところです。

ただ、週末には窓をあけて下落して寄り付いたものの、75日線付近で下げ止まると逆に陽線となって引けています。200日線も回復しました。今週以降、ここから再度反発する動きになるのではないかと期待されます。

上値メドとしては、心理的節目となる2万9000円、10月20日の高値(2万9489円)あたりになるでしょう。75日線、200日線で下値がサポートされていることが確認できれば、積極的に付いていきたいところです。

逆に、今週、75日線や200日線を再度割り込むようなことになると警戒が必要です。ただし、足元の押し安値である10月6日の安値(2万7293円)までは距離があるため、75日線や200日線を再度割り込んだとしても、つるべ落としのように下落するのは考えにくく、しばらくはもみ合いになると思われます。

下原 一晃