お金を上手に「育てる」ために
厚生年金の老後の受給額は、個人差がかなりあることが分かりました。年金だけに頼る老後は心もとない……と感じた方も多いでしょう。できれば老後資金はしっかり準備しておきたいものですね。そこで気になるのがその準備の方法です。
かつて話題となった「老後2000万円問題」にちなみ、ここでは老後の必要資金を仮に2000万円としましょう。この金額を、たとえば「40歳からの20年間」で準備すると考えます。
2000万円を銀行などの預貯金で貯める場合、月額約8万3000円を欠かさず積み立てていく必要があります。超低金利のこのご時世、預貯金につく利息はごくわずか。お金を増やすことには残念ながら繋がりにくいのです。
そこで考えたいのが、お金を上手に育てる方法。視野に入れていただきたいのが、お金に働いてもらう「資産運用」という発想です。
さいごに、資産形成でお金を育てていくための、たった3つのポイントをお伝えします。
お金を育てるポイント① 複利
複利とは、運用から得たリターンを手元に受取らず、それも含めて再投資を続けていく方法です。
これが、雪だるま式に資産を増やしていくことにつながります。
長い年月をかけてコツコツとお金を育てていきましょう。
お金を育てるポイント② 世界に目を向ける
お金を上手に「育てる」ためには、成長資産、つまり「伸びしろのある対象」に投資している商品を選ぶことが得策といえるでしょう。
経済成長が見込める先に投資している金融商品(=成長資産)をチョイスするということです。その好例が「世界株式」です。
今の日本経済は世界と比べて成長性が低い状態だといえます。今後も大きな成長が見込める世界経済に、長期的な視点を向けていかれることをお勧めします。
お金を育てるポイント③「もしものとき」の備え
実は、これがいちばん大切なポイントです。ケガや病気、ご自身のライフイベントで、これまでの資産を取り崩す必要に迫られるようなことは避けたいものです。保険商品で「もしものとき」に備えておく姿勢も大切です。
以上、3つのポイントを踏まえ、お金を上手に育ててみてはいかがでしょうか。
最適な「お金の育て方」を見つけるために
「人生100年時代」が近づくこんにち。私たち現役世代の老後は、親や祖父母の代よりも長くなる可能性が高いでしょう。年を取れば健康面での不安も増えがちです。安心して長寿を全うできればうれしいですよね。
ぜひ「今からできる準備」を始めていきましょう。まずはご自身の年金額がどのくらいになりそうか「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認してみると良いでしょう。
預貯金以外の資産運用を検討する場合、最適な金融商品や運用スタイルは人によって違います。自分に合った方法を見つけたいものですね。「投資って怖そう」「金融商品は色々あって難しい……」そんな理由で二の足を踏まれている方は、まずは情報収集から。マネー誌や情報サイト、無料セミナーなど取り組みやすいところからスタートしてみませんか?
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参考資料
宮内 勇資