一般NISAとつみたてNISA、どっちがいい?
「制度についてはざっくり分かった!」という方も、気になるのは「どっちのNISA制度をつかった方がいいのか」ではないでしょうか。
一般NISAとつみたてNISAは同時に利用することができないルールになっているため、今回は5つのケース別にNISA制度の選び方をご紹介します。
■運用初心者がはじめるなら?→つみたてNISA
一般NISA、つみたてNISAを通じて購入する株式や投資信託などは、日々値動きがあるため、元本保証がありません。そのため、非課税期間が終わるタイミングで元本が割れていると、非課税のメリットを受けることができなくなります。
一般NISAの場合、非課税期間が5年と短く、ロールオーバーはできるものの、初心者の方が安定した運用成果を出すのに期間が十分であるか、判断が分かれるところです。
その点、つみたてNISAなら20年の非課税期間があり、積立でリスク分散を行いながら、じっくり運用することができます。「長期・積立・分散投資」に適したファンドが厳選されていることも安心材料になるでしょう。
■手軽に分散投資がしたいなら?→つみたてNISA
つみたてNISAを通じて購入できる投資信託、ETFの多くは、日本を含め世界各国のさまざまな株式指数などに投資されています。そのため、ひとつのファンドを購入するだけで自動的に分散投資ができる仕組みになっています。
■個別の株式を購入したいなら?→一般NISA
つみたてNISAは購入できる金融商品が限られており、個別の株式を購入することができません。
■1回でまとまったお金を投資したいなら?→一般NISA
まとまったお金を一括で投資する方法はハイリスク・ハイリターンになりやすい手法です。つみたてNISAはリスクを平均化できる「少額からの長期つみたて投資」を支援する制度のため、まとまったお金を一気に投資することはできません。
■リスクを抑えて老後資金を準備したいなら?→つみたてNISA
資産運用において、運用年数が長いほどリターンが安定化するという性質があります。
短い運用期間で利益を増やすというのはテクニックや銘柄選びの腕に大きく左右されます。
老後資金は数千万単位の大きなお金が必要になるため、テクニックよりも時間をかけることを優先するほうが結果的に安定度の高い運用ができるでしょう。
法改正により2024年以降、つみたてNISAの口座開設可能期間は現行の2037年までだったのが、2042年まで5年間延長されます。現役世代のうちに時間をかけて老後資金を貯めようと考えている人にとって、メリットの大きい内容と言えるでしょう。