老齢年金「世帯構成・働き方」で比較

ここから先は、現役時代の年金加入状況に応じて受給パターンを9つに分け、それぞれの年金額を比較していきましょう。

⑤の「モデル年金」以外は、男女それぞれが国民年金・厚生年金の平均月額を受給した場合を前提として単純計算します。

単身世帯

①男性・厚生年金・・・16万4770円

②女性・厚生年金・・・10万3159円

③男性・国民年金・・・5万8866円

④女性・国民年金・・・5万3699円

夫婦世帯

⑤「モデル年金」・・・22万496円

⑥夫婦ともに厚生年金・・・26万7929円(夫16万4770円+妻10万3159円)

⑦夫が厚生年金+妻が国民年金・・・21万8469円(夫16万4770円+妻5万3699円)

⑧夫が国民年金+妻が厚生年金・・・16万2025円(夫5万8866円+妻10万3159円)

⑨夫婦ともに国民年金・・・11万2565円(夫5万8866円+妻5万3699円)

①~⑨は、あくまでも受給額の例ですが、世帯構成や現役時代の働き方によって、老齢年金にどのくらいの差がでそうかをイメージできたかと思います。

厚生年金と国民年金を単純に比較すると、厚生年金のほうが受給額が手厚いことは確かです。しかし、先述の受給額グラフをみても、厚生年金を月額20万円以上受け取る人は、男性で24.0%、女性で1.3%。

夫婦世帯であれば、合算でどこまで上がるかに期待できる部分もありそう、といったところでしょうか。単身世帯、特に女性の「おひとりさま世帯」の場合は、公的年金だけを老後の命綱にすることはかなり厳しめであるといえそうです。