全体の約6割が資産運用を前向きに検討

最後に資産運用について見てみると、「今後の資産運用意向がある」(「したい」「ややしたい」の合計)と回答した人は全体の58.5%で、前年の56.7%から増加傾向です。

年代別では、20代・30代の7割以上が資産運用の意向があると回答し、40代65.4%、50代55.8%、60~70代43.5%という結果となっています。

そして、実際に資産運用をしている「資産運用実施率」は全体で35.1%。2018年28.1%→2019年30.5%→2020年32.6%→と年々上昇しています。特に20代は、2018年に16.5%だったものが2021年には30.3%と2倍近い増加で、調査開始以来初めて3割を超えたことが注目されます。

おわりに

2020年度のGDP(国内総生産)は実質の伸び率がマイナス4.6%となり、比較可能な1995年度以降で最大の下落になったと報じられました。新型コロナウイルスによる経済的ダメージがいかに大きかったかを物語っています。

10月に入り、緊急事態宣言が解除されたことで少しずつ日常生活が戻りつつありますが、第6波の可能性も心に留めながらの生活は続きそうです。不安を考えだしたら切りがありませんが、今後の経済対策を注視しつつ、将来に向けた資産形成をしっかり考えていくことが必要だと言えそうです。

参考資料

老後を変える 全国47都道府県大調査 2021年版(メットライフ生命保険株式会社)

中野 令子