必要だと思う老後資金は2,853万円だが…

老後に備えに必要だと考える金融資産額は、全体平均で2,853万円(前年比▲155万円)。これは2018年の調査開始以来最も低い数字ですが、それでも一般に言われる”老後資金2,000万円”をかなり上回っています。

それに対し、現在保有している金融資産額は全体で平均1,184万円。全体では前年比で26万円増加しているものの、20代(前年比▲92万円)と50代(前年比▲25万円)では前年より減少しました。

想定する金額と現実のギャップは1,669万円

このように、想定する老後資金の金額が2,853万円であるのに対して、現在保有する金融資産額1,184万円と、その差は1,669万円。

年代別の差額を見ると、20代が2,068万円、30代が2,190万円、40代が2,052万円、50代が1,804万円、60~70代が973万円で、すでに老後を迎えている年代でも1,000万円近い差があります(図表2参照)。

図表2:現在保有する金融資産額と老後に必要と想定する資金額とのギャップ(単位:万円)

出所:「老後を変える全国47都道府県大調査 2021版」(メットライフ生命)をもとに筆者作成