「給料が少なくて、将来が不安…」「給料が少ないから、子どもは1人で我慢しなきゃ」このように考える日本人は多いのではないでしょうか。

国税庁の調べによると、日本人の平均年収は436万円です。この平均年収を上回れば、「ゆとりある生活を送れるかもしれない」とイメージして年収アップを目指す方もいると思います。一方で、同じ年収600万円でも、おひとりさまか二人以上の世帯かではまた実感も異なるでしょう。

そこで、今回は年収600万円にクローズアップして、おひとりさまと二人以上世帯の貯蓄事情について詳しく見ていきます。

【単身世帯】年収600万円の貯蓄事情

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和2年(2020年)調査結果」による、年収600万円代の単身世帯の貯蓄額分布は下記のとおりです。

【単身世帯】年収500~750万円未満の貯蓄

  • 金融資産非保有:18.1%
  • 100万円未満:9.0%
  • 100~200万円未満:2.4%
  • 200~300万円未満:3.3%
  • 300~400万円未満:4.3%
  • 400~500万円未満:5.7%
  • 500~700万円未満:11.0%
  • 700~1000万円未満:7.6%
  • 1000~1500万円未満:8.6%
  • 1500~2000万円未満:4.3%
  • 2000~3000万円未満:7.6%
  • 3000万円以上:13.8%
  • 無回答:4.3%

平均値:1614万円 中央値:562万円

※平均値は一部の極端に大きな数値に引っ張られ、実態より数値が大きくなりがちです。一方、中央値は数値を小さい準に並べてちょうど真ん中にくる数値を指すので、より実態に近いと言えます。

上記のデータによると、金融資産非保有世帯を含めた貯蓄1000万円未満の割合は61.4%です。

2019年に話題になった「老後2000万円問題」(老後、年金だけでは生活費が2000万円足りなくなるというもの)は記憶に新しいと思いますが、その貯蓄2000万円をクリアしているのは全体の21.4%となっています。

日本人の平均年収436万円を超えていても、貯蓄をしっかりできている方とそうでない方に二極化していると分かりますね。