老後、年金以外にいくら必要?

では、老後はいくらあれば安心なのでしょうか?人それぞれではありますが、公益財団法人生命保険文化センターが試算している夫婦2人のケースで考えてみましょう。

同資料によると、「ゆとりのある老後生活費平均36万1000円」。これは老後の最低日常生活費である22万1000円に、ゆとりである旅行やレジャー、趣味、教養、身内とのつきあいなどを含めた金額です。ゆとりといっても趣味や身内のつきあいなど、日常的な楽しみが含まれるのですね。

また、厚生労働省「簡易生命表(令和元年)」より、男女別の平均寿命を見てみましょう。

平均寿命

  • 男性が81.41歳
  • 女性が87.45歳

上記をもとに、現代の主流である夫婦共働きと考え、65~90歳までの25年間分の老後資産不足額を算出します。

夫婦共働きの場合の老後資金の不足額

{厚生年金の平均月額(夫婦2人)-ゆとりある老後生活費}×12ヶ月×25年(老後)
=(16万4770円+10万3159円-36万1000円)×12ヶ月×25年
=▲2800万円

共働きであっても2800万円不足する試算であり、おおよそ3000万になります。老後2000万円問題よりも大きな金額になりますね。共働きではないご世帯や、厚生年金の加入期間が短い世帯の場合、これ以上の金額を用意する必要がありそうです。