公務員の老後は安泰?

ここまで、国家公務員と会社員の退職金事情について詳しく見てきました。では、実際に定年まで勤めて2000万円以上の退職金を受け取れる可能性の高い公務員は、老後も安泰なのでしょうか。

「老後資金はいくら必要?」と聞くと、「2000万円くらい」と思い浮かべる方は多いですよね。2019年に金融庁審議会「市場ワーキング・グループ」の報告した老後2000万円問題から、「老後資金は2000万円貯めなければ」と考える方も実際多いです。

そもそも、この「老後2000万円問題」とは、夫婦2人で年金だけでは老後の生活費が2000万円足りなくなるという内容です。

実はこの2000万円という数字の中には、介護費用が全く含まれていません。昔は家に両親・祖父母がいるという方も多かったと思いますが、現代は核家族化が進んでいて「老後は子どもに面倒を見てもらう」というより、「老人ホームに入る」という選択をする方も増えてきております。

LIFULL(介護)の「老人ホームの費用相場」(2021年8月31日時点)を基に試算すると、1人につき約1000~2000万円の費用がかかります。

サービス付き高齢者向け住宅

  • 入居時費用:19.7万円
  • 月額費用(入居時費用あり):16.5万円
  • 平均介護期間:54.5ヶ月(4年7ヶ月)※生命保険文化センター調べ

合計:約900万円

有料老人ホーム費用

  • 入居時費用:540万円
  • 月額費用(入居時費用あり):23万円
  • 平均介護期間:54.5ヶ月(4年7ヶ月)※生命保険文化センター調べ

合計:約1800万円

仮に、夫婦二人の場合は約2000~4000万円が必要となります。もし退職金で2000万円受け取れたとしても、生活費で消えていくため介護費用が足りないでしょう。

そう考えると、公務員も2000万円以上の退職金を受け取れるから安泰ではなく、退職金・年金に頼らない自助努力で作り上げる老後資金の準備を始めたほうが良さそうです。