2021年の敬老の日は、9月20日。なかなか会いに行けないご両親やご祖父母に、贈り物をされる方もいらっしゃるかもしれませんね。
総務省統計局によると、65歳以上の高齢者人口は3617万人と過去最多を記録しました(2020年9月15日現在推計)。いわゆる「団塊の世代」を含む70歳以上の人口は2791万人。日本の約4.5人に1人は70歳以上となります。そんな70歳以上シニアの貯蓄に大きな格差が生まれていることは、皆さんご存知でしょうか。
本日は、大手保険会社で勤務経験のある筆者が「70代以上のシニア」にフォーカスし、気になる貯蓄事情を眺めていきます。また、現役世代のわたし達が、安心のセカンドライフを送る為に今できることを考えていきます。
70代以上の平均貯蓄をチェック
ではさっそく、70代以上の平均貯蓄をみていきましょう。金融広報中央委員会公表の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年(2020年)調査結果」によると下記のとおりです。
70代以上・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯含む)
- 平均値:1786万円
- 中央値:1000万円
平均値は一部の「超富裕層」の値に影響されるので、中央値がより「実体」に近いと言われています。
中央値が1000万円、つまり半数の世帯が貯蓄1000万円以下。70代の多くは仕事も引退し、年金収入と貯蓄を元手に生活している世帯が多い中、少し心許ない結果となりました。