子や孫の生活費を出しているシニア世代はどのくらい?
ここでちょっと興味深い調査結果をご紹介します。
内閣府は、「高齢者の経済生活に関する調査 令和元年(2019年)度」で、生きがいや仕事、老後のお金などといった、シニア世代の生活全般に関する意識調査の結果を公表しています。
そのなかには「子や孫の生活費を負担しているか」という設問も。一つ先輩世代である70代のデータと合わせて見ていきましょう。
年齢層別にみた「子や孫の生活費を負担している人」の割合
60~64歳(n=258)
- ほとんど負担している…6.2%
- 一部を負担している…15.9%
- 負担していない…63.2%
- その他(※)…14.8%
65~69歳(n=391)
- ほとんど負担している…3.8%
- 一部を負担している…19.7%
- 負担していない…64.5%
- その他…12.0
70~74歳(n=402)
- ほとんど負担している…2.2%
- 一部を負担している…13.2%
- 負担していない…76.4%
- その他…8.2%
75~79歳(n=344)
- ほとんど負担している…2.3%
- 一部を負担している…14.8%
- 負担していない…77.3%
- その他…5.5%
※その他:「子や孫はいない」「不明・無回答」の割合の合計
60代前半は約22%、60代後半は約23%のシニア世帯が、子や孫の生活費を「ほとんど負担している」または「一部を負担している」と回答しています。
ひとくちで「生活費を負担している」といっても金額の差や、その理由は人それぞれでしょう。
同調査の結果をみると、「子や孫の生活費を負担している」と答えた人の割合は、二世代・三世代同居をしている人のほうが、単身・夫婦のみの世帯より数倍多くなっており、その差は歴然です。
相続税の節税対策としてお金を手渡ししているといったケースも一定数ありそうですが、やはり日頃の子・孫世帯との協力関係が背景にありそうですね。