年収倍率は増加傾向
近年、土地付き注文住宅、建売住宅、中古戸建のすべてにおいて所要資金の上昇傾向が続いています。
2020年度はコロナ禍もあり、前年比の伸び率は建売住宅が0%、中古戸建は△3.6%でしたが、土地付注文住宅では土地取得費で伸び率が前年比3.9%、建設費は3.0%となっています。
所要資金の増加に伴い、年収倍率も上昇しています。年収倍率は所要資金が年収の何倍にあたるかを示しますから、年収倍率が大きくなればなるほど収入に対する返済の負担は重くなります。戸建て種類別では以下のようになっています。
- 土地付き注文住宅:7.4倍
- 建売住宅:6.8倍
- 中古戸建:5.5倍
手持金(頭金に相当)
- 土地付き注文住宅:440.5万円(購入価格の10.0%)
- 建売住宅:247.3万円(同7.1%)
- 中古戸建:198.7万円(同8.0%)
借入金
土地付き注文住宅の場合、住宅金融支援機構の融資金とその他の資金の合計額平均は3956.8万円、建売住宅が3247.9万円、中古戸建が2281.5万円。いずれも所要資金の9割程度を借入しています。
また、購入者の平均年齢は40歳前後ですから、フラット35を利用できる期間の最長35年で考えると、ローン完済時は75歳。無理して繰り上げ返済するのは避けたいですが、60歳、65歳という節目のタイミングで住宅ローンをどうするのかを考える必要はあるでしょう。