文部科学省の調査によると、2020年時点で、全国の中学校総生徒数は,321万1000人。前年度より7000人減り過去最少となっています。

学校数についても少子化などに伴う学校統廃合をうけ減少傾向に。一方、その中で私立中学が占める割合は、生徒数・学校数ともに7%台。減少傾向はみられません(※一般財団法人日本私学教育研究所調べ)。

少子化が進むいま、このコロナ禍にもかかわらず、私立中学校への進学を視野に入れる家庭の割合は引き続き安定していることがうかがえます。

*******

今日は、「私立中学にかかるお金」についてデータをまじえながら見ていきましょう。さいごに、筆者の視点から「私立に子どもを通わせること」についてもお話ししてまいります。

私立中学のお金事情「受験準備~入学まで」

実際の私立中学校に入学するまでにかかるお金を、ざっくりとみていきましょう。

通塾費用

「4年生から4教科・大手進学塾に通った場合」などを考えると、単純に入学金・毎月の月謝を足し上げたただけで約100~200万円という計算になるケースも。(※塾によって差があります)

学校そのものではなく、準備段階の「塾」ですから、なかなかインパクトがある金額ですね。

学年とともに費用が上がる傾向がある点や、夏期・冬期講習や勉強合宿といった「オプション料金」が発生することも頭に入れておく必要があるでしょう。学習状況によっては個別指導の併用を勧められたり、本人や親の希望で家庭教師を利用するケースも。

想定外の費用はつきものであることを覚悟して、6年生の受験前まで通塾した場合の費用を見積もっていくと安心できそうです。

この先、オンライン授業を活用する塾も増えるでしょう。タブレットやパソコンといったデバイス、そして快適なインターネット接続環境を整えておく必要がありそうです。

次では、私立中学校に支払う費用を、東京都のデータを参考例に見ていきます。