「私立に子どもを通わせる」ということ
親のふところ具合がこの先もずっと安泰である、という保証はありません。学校に支払うお金だけでギリギリ状態になることが明らかな場合は、受験をするかどうかの見直しから必要となるでしょう。
私立中学の多くが、そのまま系列の高校に進学するシステムをとっています。中学の3年間だけではなく、その先の「高校の学費」についても視野に入れながら考えていく必要があります。
新型コロナウイルス感染症の流行により、学校選びの基準にも少し変化が見えているように思えます。いかに弾力的にオンライン授業を活用できるか、制限の多い学校生活をいかに実りある楽しい思い出にできるか。志望校選びは、じっくり親子で考えていきたいものですね。
私立の学校にはそれぞれのポリシーがあり、それが、授業・校則といった日頃の教育活動にあらわれます。上の子には合う校風でも、下の子とは相性が悪い、ということもあり得ます。我が子に合った進学先を探していきましょう。
子ども時代を私学で過ごした筆者自身がぜひお伝えしておきたいメリットの一つは、公立学校とちがい「先生たちの定期異動がない」という点かもしれません。
母校を訪ねればそこには恩師が変わらずいるという環境は、とても貴重です。ひとりっ子が増え、親せきとの付き合いが疎遠なりがちなイマドキの子どもたちにとって、大人になったあとも心の拠り所として大切な場所となるでしょう。