厚生年金「平均受給額」の男女差・個人差
ここまで男女別に受給額分布をみてきました。
厚生年金保険(第1号)の年金月額の平均は全体で14万4268円。男女別にみると、男性は16万4770円、女性は10万3159円となりました。
平均額でみると男女で6万円ほどの差が生じています。女性は、結婚や出産、育児などで家庭に入る可能性の高く受給額が低くなっていると考えられるのかもしれません。
また、先ほどのグラフからは、男女差だけではなく、「個人差」も大きいことがわかります。
受給額が20万円以上の人の割合は、男性で約24.0%、女性で約1.3%。また、10万円未満の人の割合は、男性で約10.6%、女性でほぼ半数の約49.9%です。
高額受給ゾーンの30万円以上で見ると、男性では約0.17%、女子では約0.007%まで下がります。逆に「月5万円未満」の層も、男性で約1.4%、女性で約5.9%存在していることが分かりました。
「年金だけに頼らない老後」を迎えるためには
昨今の新型コロナウィルスの影響が収入に影響を与えているという方も、少なからずいらっしゃるでしょう。
厚生年金の受給額は、現役時代の収入や年金加入期間の影響を大きく受けます。このタイミングで働き方に変化があった方については注意する必要があるかもしれません。
まずは現在の金融資産の状況を整理するとともに、日本年金機構から毎年誕生月に送付されてくる「ねんきん定期便」を確認されてみてはいかがでしょうか。
老後にいくら受け取ることができ、いまから備えるべき金額もイメージがつくでしょう。
またこれらをふまえ、年金に頼らない老後を迎えるためにも、必要に応じて資産運用を始めてみるのも一つの手段になると考えます。公的な年金だけに頼らず、自助努力で資産を増やしていければ老後も安心ではないでしょうか。