60代世帯「老後2000万円」クリアは何割?2000万円あればほんとうに安泰か

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2019年に金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告書より、65歳からの老後資金が2000万円不足すると試算されました。「急にそんなことを言われても困る」と思う人が大半ではないでしょうか。

実際、60代世帯の何割が「老後2000万円」をクリアしているのでしょうか。

そもそも2000万円で老後はほんとうに安泰なのでしょうか。

今回は老後資産の実態について、大手都市銀行で17年間ファイナンシャルアドバイザーとして資産運用に携わった私から解説します。

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60代の保有金融資産をチェック

さっそく今の60代の資産状況を確認しましょう。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」を参考に、金融資産を保有していない世帯をあわせたグラフと、保有している世帯のみのグラフを2つみていきます。

60歳代金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)

金融資産非保有者:18.3%・100万円未満:3.5%・100~200万円未満:4.0%・200~300万円未満:4.0%・300~400万円未満:3.3%・400~500万円未満:4.0%・500~700万円未満:5.3%・700~1000万円未満:7.5%・1000~1500万円未満:7.5%・1500~2000万円未満:6.3%・2000~3000万円未満:13.3%・3000万円以上:19.6%・無回答:3.3%

 

60歳代金融資産保有額(金融資産保有世帯)

100万円未満:4.3%・100~200万円未満:4.9%・200~300万円未満:4.9%・300~400万円未満:4.0%・400~500万円未満:4.9%・500~700万円未満:6.5%・700~1000万円未満:9.2%・1000~1500万円未満:9.2%・1500~2000万円未満:7.7%・2000~3000万円未満:16.3%・3000万円以上:24.0%・無回答:4.0%

※平均値は超富裕層の資産額の影響を受けてしまうので、中央値の方が実態に近いです。

上記の中でも、「金融資産を保有していない世帯を含むグラフ=全体」が実態に近いでしょう。

2000万円以上の金融資産保有者は、金融資産保有世帯のみで見ると約4割、全体で見ると約3割です。一方で、全体では金融資産非保有者が2割を占めているのも分かります。

実態に近い中央値を比べると、金融資産保有世帯のみと全体では約600万円の差があります。

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執筆者
柴又 順平

専修大学・経営学部を卒業後、株式会社三井住友銀行に入社。おもに富裕層向けに、約17年間資産運用コンサルティング業務に従事。投信、保険、債券、住宅ローン、遺言信託、資産承継など、幅広い金融商品の取り扱いが可能で深い知識を有している。キャリアの途中からは管理職として部下の育成にも関わる。現在は、金融IT企業で個人向け資産運用のコンサルティング業務を行う。大手行で得た抜群の信頼感と安定感から、顧客からの支持も高い。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員資格(証券外務員一種)、プライマリーPB(プライベートバンカー)資格を保有。