そして、今の日本の銀行で貯金をするのは、“確実にお金が減る”という点で全くもって損な投資だと言えるのです。なぜなら、貯金をATMなどで引き出すと手数料が引かれてしまうからです。

たとえば、三井住友銀行の普通口座の金利は現在0.001%で、10年物の定期預金ですら0.002%です(2021年9月10日現在)。これは普通預金に100万円を預けても、年間で10円しか利息がつかないということになります。定期預金でも年間でたった20円の利息です。笑ってしまうほど低いですね。

一方、コンビニのATMでお金を引き出すと最低110円の手数料がかかってしまいますから、普通預金に100万円を預けているとしたら、差し引きで100円のマイナスになってしまいます。

しかも、ATMの手数料は2021年4月から値上げされています。一例として三菱UFJ銀行は、2021年4月からローソンのATM手数料(平日8:45〜18:00)を110円から220円に値上げしています。なんと2倍です!

さらに、平日の時間外や土・日・祝日の手数料は330円にまで跳ね上がりました。三井住友銀行も同じような手数料体系に値上げされているなど、ATM手数料は上昇傾向なのです。

もちろん、手数料を無料にする方法はあります。仮に新生銀行でゴールドやプラチナのステージになれば、コンビニの引き出し手数料が0円になったりもします。しかし、そのステージに上がるためには、ゴールドでも預け入れ総資産の月間平均残高が200万円以上等とハードルはぐっと高くなります。

では、普通預金にメリットは一切ないのでしょうか? 実はそんなことはありません。