国税庁の「令和元年(2019年)分 民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均給与は436万円。また、厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査」では、1世帯当たり平均所得金額は552万円、中央値は437万円とされています。

家族構成などによって実感は異なるでしょうが、この数字をみる限り「年収500万円台」は、標準的な世帯年収ゾーンに含むことができそうです。

今回は「年収500万円台」の家庭のお金と暮らしの様子を見ていきます。

「年収500万円台」って何割いるの?

先ほどの「令和元年分民間給与実態統計調査」(第16表)から、給与所得者の給与額の分布を確認しましょう。

1年を通じて勤務した給与所得者は5225万人のうち、最も多かった年収ゾーンは「年収300万円超400万円以下」で、全体の17.0%を占める890万7000人でした。次に多かったのは「200万円超300万円以下」の年収ゾーンで、全体の14.9%を占める783万8000人です。

年収500万円台の人の割合を見てみましょう。

  • 500万円超600万円以下:532万8000人(10.1%)
  • 600万円超700万円以下:339万7000人(6.5%)
  • 700万円超800万円以下:231万5000人(4.4%)
  • 800万円超1000万円以下:255万4000人(4.8%)
  • 1000万円超2000万円以下:228万6000人(4.3%)
  • 2000万円超:27万5000人(0.5%)

年収500万円超600万円以下の人は、給与所得者の約1割ですね。年収600万円を超えると、各年収ゾーンの割合は下がる傾向にあります。給与所得者の年収のボリュームゾーンは、おおむね500万円台、といったところでしょうか。

「年収500万円世帯」の貯金はどのくらい?

つぎに、総務省 「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」の第8-2表から、年収500万円台・勤労者世帯の貯蓄と負債のようすをみていきます。

年収500~550万円世帯

平均年収:522万円・世帯主の平均年齢:48.4歳

  • 平均貯蓄額:869万円
  • 平均負債額:683万円(うち「住宅・土地購入のための負債」:645万円)

年収550~600万円世帯

平均年収:572万円・世帯主の平均年齢:49.0歳

  • 平均貯蓄額:1030万円
  • 平均負債額:858万円(うち「住宅・土地購入のための負債」:802万円)

※ここでいう「貯蓄額」とは、預貯金の他、生命保険や有価証券も含めた金額です。