タバコやお酒をやめた

証券会社で働く40代後半のDさんは、一生独身でいくと決めた40歳のときに大好きだったタバコとお酒をやめたと言います。

「独身を貫くからには、子どもに老後の面倒を見てもらうというわけにはいかない。だから、病気をせずにピンピンコロリ…と思って、タバコとお酒をやめた。親をガンで亡くした上司からも、『健康が一番の節約だ』と言われてかなり身に染みた」と話します。

「ちょっと距離を置いてみたら、別にタバコやお酒そのものが好きだったわけじゃなく、喫煙所で数人でふざけてしゃべったり、飲み会でみんなでワイワイするのが好きというか、それこそがコミュニケーションだと思い込んでいたんだと気付いた」と続けるDさん。実はタバコとお酒をやめて学べたことがあるようです。

「最近の若い人はタバコもお酒もあまり好きじゃないという人が多くて、それでも仲間とはコミュニケーションを上手にとっていた。それを見て、自分もタバコやお酒の勢いだけじゃない付き合い方を見習うことにした。もともと健康のために始めたことだけれど、コミュニケーションのあり方を見直すいい機会になった」と話していました。

外食をやめ、料理が趣味になった

最後は銀行で働く30代のEさん。Eさんは、この先結婚しないかもと思って最近外食をやめたと言います。

「長い人生、一人で暮らしていくと思うと健康にも気を付けないといけないし、一人で楽しめる趣味があってもいいと思った。お金をかける趣味があってもいいけれど、もともと食べるのが好きだったから料理を趣味にしてみようと思い、最近はネットでレシピを調べたり、イタリアンのオンラインレッスンを受けたりしている」のだそう。

「外で食べるのもいいけれど、料理の時間に没頭できて、おいしいごはんが食べられるので、いい趣味になったと思う。節約になって健康にもよく、何より楽しめるので毎日が充実している」と話してくれました。

おわりに

今回は独身のままでいると決めた5人に、それぞれ将来のために始めたこと、やめたことを教えてもらいました。この先、一人で生きていくということについてじっくり考えてみると、今の生き方も変わってくるようですね。

参考資料

人口統計資料集 2021年版(国立社会保障・人口問題研究所)

大塚 ちえ