少子化が進む日本。その中で「この先ずっと独身でいい」という人が増えているという報道を目にすることがあります。SNSなどでも、独りの自由を失いたくないとか、結婚=幸福とは思えない、といった声が見られます。

実際、国立社会保障・人口問題研究所が公表している「人口統計資料集 2021年版」を見ると、50歳時の未婚割合(50歳時点で一度も結婚したことのない人の割合)は1990年には男性5.6%、女性4.3%でしたが、2015年には男性23.4%、女性14.1%にまで伸びています。

そこで今回は、結婚せずに独身でいることを決めたという人たちに、将来に向けて始めたこと、やめたことについて聞いてみました。

断捨離して一人用のマンションを購入

IT企業で働く40代のAさんは、このまま独身でいると決めた38歳のときに一人で暮らすためのマンション購入を検討し始め、39歳のときには実際に購入に至りました。

「住宅ローンを背負って定年を迎えるのが怖くて、早めに住宅ローンを組んで早めに返済を終えようと思った。管理職で一応それなりの給料をもらっているので、広めの1LDKのマンションなら住宅ローンは組めると思い、色々と物件を探した」のだそう。

「同僚からはリセール価格がいいものを、と言われたが、どうせ一人で暮らしていくつもりだったので特にリセールは考えずに自分が居心地よく過ごせることを最優先して物件を選んだ」と話すAさん。年金が収入の柱になる定年後のことを考えると、大きな固定費を払い続けるのは確かに不安なものです。