「国民年金と厚生年金」、老後に受け取る年金は、現役時代の働き方によって異なります。どのような人が、どのくらいの年金を受け取っているか、みなさんご存じでしょうか?

私は証券会社に約20年勤務していた経験があります。ある自営業のお客様は「国民年金だけだと老後の足しにならないから」ということで、年金保険や株式、債券、投資信託などを使って老後の資金作りをされていたのが印象的でした。

では、国民年金より手厚いとされる厚生年金でしたら安心でしょうか?そこで今回は老後の主な収入源となる国民年金と厚生年金の受給額についてお話ししていきます。

国民年金「ひと月いくら」受け取れるのか

自営業・フリーランスなどの「第1号被保険者」や、専業主婦(主夫)などの「第3号被保険者」は、老後に「老齢基礎年金」を受け取ります。まずは、その年金月額をみていきましょう。

厚生労働省年金局が公表する「厚生年金保険・国民年金事業年報 令和元年度」によると、男女別の受給権者数は以下のようになります。

国民年金・平均年金月額

全体…5万5946円(男性…5万8866円・女性…5万3699円)

国民年金【男性】年金月額階級別老齢年金受給権者数
~1万円未満…1万2693人・1万円以上~2万円未満…6万803人・2万円以上~3万円未満…22万1983人
3万円以上~4万円未満…70万6206人・4万円以上~5万円未満…134万5582人
5万円以上~6万円未満…312万4529人・6万円以上~7万円未満…849万4551人
7万円以上…38万1323人

国民年金【女性】年金月額階級別老齢年金受給権者数
~1万円未満…6万6247人・1万円以上~2万円未満…24万4695人・2万円以上~3万円未満…74万63人
3万円以上~4万円未満…226万4161人・4万円以上~5万円未満…336万406人
5万円以上~6万円未満…454万1337人・6万円以上~7万円未満…598万7227人
7万円以上…144万306人


国民年金については、納める年金保険料は一律となっているため、受給額の差はほぼありません。男女ともに、概ね5万円前後の国民年金を受け取っている事が分かります。

※ちなみに、令和3年度の国民年金保険料は月額1万6610円、国民年金(老齢基礎年金)の満額は6万5075円です。