30~50代の現役世代にのしかかる住宅ローンや教育費。他にも車のローンや食費などの日々の生活費がかかり、老後資金については「退職金があるから大丈夫」と後回しにされる方もいるでしょう。

ただ現在のコロナ禍により、雇用や賃金については先行き不透明です。なんとなく退職金と考えておくよりも、一度退職金事情について知っておいた方が良いでしょう。

今回は公務員と会社員の退職金に視点を当てて、現段階での平均を比べていきます。

国家公務員の退職金は?

まずは公務員の退職金について詳しく見ていきましょう。マイナビの「2022年卒 マイナビ公務員イメージ調査」によると、「『公務員』を就職先の選択肢として考えたことがあるか」とういう質問に対して、22年卒は「考えている」が23.3%。21年卒は21.2%なので約2%増加しています。コロナ禍による不安定な社会情勢から、公務員を志望する人が多少増えているようです。

公務員は、「国家公務員」と「地方公務員」に分けられます。国家公務員は省庁職員や国会議員、自衛官、裁判官など。地方公務員は市区町村・役場職員や警察官、教員、消防官などです。

令和3年(2021年)8月の人事院の「国家公務員給与の実態 ~ 令和3年国家公務員給与等実態調査の結果概要 ~」によると、国家公務員は約58万8000人、地方公務員は約275万7000人。

それでは内閣官房内閣人事局の「退職手当の支給状況(令和元年度退職者)」を参考に、まずは国家公務員の常勤職員の退職金額を理由別にみていきましょう。

【常勤職員】退職手当の平均支給額

  • 定年:2090万6000円
  • 応募認定:2588万1000円
  • 自己都合:316万1000円
  • その他:201万6000円

計: 1082万2000円

上記を見てみると、定年や応募認定では2000万円以上の退職金が貰えることが分かりました。